若手プロに知ってもらいたいこと 自分の名前をどうするか
【名前で損しないように】
若手プロ向けというよりは、これからプロを目指す人に向けた内容になってしまうかもしれません。
今回のテーマは「名前」だからです。
プロ雀士の世界は少し変わっていて、本名を名乗らない人が結構います。
理由は様々ですが「競技」として考えた場合は、かなり胡散臭いですよね。
他のスポーツや将棋、囲碁などのプロの世界も基本的には皆さん本名を明かし、生年月日を明かして人前に出て戦います。
麻雀界は名前は「雀ネーム」で年齢非公開でもOKなので、やはりTVタレントの世界に近いのだと思います。いくら「競技」だ「競技」だと言っても、そこが胡散臭いと、あまり信用してもらえないのではないでしょうか。
ちなみに私はこの胡散臭さを否定しているのではありません。どちらかといえば、胡散臭さは麻雀の魅力のひとつだと思っていて、極端に競技に傾きすぎるのは、麻雀に合わないと思っています。
なので、麻雀界に入ってくる際に雀ネームを考えるのは良いのですが、その際、注意していただきたいことがあります。
①変換しやすい漢字を使うべし
②普通に読める名前にするべし
③「柚」と「咲」が多すぎるので遠慮するべし
①を考えない人の名前は、番組や雑誌などを制作する立場の人が書類を作ったりテロップやネームプレートの類を作る時に、地味にストレスになります。
マニアックすぎる漢字を使うと、字面としては格好良くなるかもしれませんが、スタッフさんは毎回「これ、どうやったら変換で出てくるのー? ネットで検索かけても2通り出てくるんですけど、どっちが正しいのー?」っていう風に困るんですよ。
②も同じようなことなのですが、使っている文字は簡単でも、読み方が難しいのは良くありません。
私の名前は「真生」と書いて「まさお」と読むのですが、これは雀ネームとしてはダメな部類に入ります。だいたいは「まお」とか「まさき」とか「まき」と読まれてしまうからです。
③はお節介かもしれませんが、皆が使いたくなるような字は、使われ過ぎて埋没するんですよ。
最近、私がよく目にして「あれこの人どっちだっけ?」と混乱してしまうのは「柚」とか「咲」が入った名前の人なんです。
どちらも女の子が好む、良い文字なのですが、これからの人は、そろそろ多すぎるかなーと考えて、また違う文字を探した方が良いのではないかと、そう思います。
もちろん、①から③のような名前を使っているからといって、制作サイドが「もうこいつ使わない」ということにはならないですよ。普通は。
でも、たとえば「大和(やまと)」みたいな分かりやすい名前の人と「鸚耶摩柳丞(おおやまゆうすけ)」っていう人がいたとします。
この2人、麻雀の実績も実力もほぼ互角。ルックスも大差ないとなったら、自然と「大和」が選ばれます。人間、そんなもんです。「鸚耶摩柳丞」さんの名前が間違ってないか、毎回チェックするの、正直しんどいんです。
これは極端な例ですが、でも、それに近いことが「誰かの何か」に影響している可能性はあると思いますよ。
【ワタナベさんとサイトウさん】
本名でも名前が難しくなってしまうことを避けるために、敢えて簡単な文字を使う人が結構います。
たとえば滝沢和典プロの「滝」は本当は「瀧」で「沢」は「澤」です。
もちろん、本名は本名ですから、正式な字で通すのは間違ったことではありません。
しかし、滝沢のように簡単な文字を使った方が、本人にとっても、周囲やファンにとってもメリットは多いと思います。
まだ「瀧澤」は1通りしかないので良いのですが、気の毒なのが「斉藤」さんと「渡辺」さんです。
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