麻雀最強戦の延長戦システムはあれでよかったのか
【延長戦システムって何?】
「アース製薬杯 麻雀最強戦2024 出場枠争奪戦」で新たな試みが行われた。
「延長戦ルール」が適用されたのである。
南3局までは普通の麻雀だ。
南4局とそれ以降に、これまでとは違う「延長戦ルール」が適用される。
南4局になると、優勝(または勝ち上がり)になるアガリが出れば、その場でゲームが終了する。それはこれまでとまったく同じなのだが、親でもアガって終われるようになった部分が違う。
もっと大きく違うのは、子が優勝(または勝ち上がり)にならないアガリをした時である。これまでは「は? お前なに意味ないアガリしてんの? は?」と冷ややかな目で見られていた「届かないアガリ」に意味があるようになったのだ。「届かないアガリ」が出た場合は、次の局に入るのが「延長戦ルール」なのである。
南場の次は西場だ。麻雀は大昔、日本に入ってきた頃は東場、南場、西場、北場までやる「一荘戦」が1試合だった。それが「長いから半分でいいよ、もう」ということになって「半荘戦」を1試合とするのが主流となったのだ。
だから南場で決着しなかった場合は西場になるのである。
西場以降は毎局がオーラスだ。誰かが優勝(または勝ち上がり)になる「条件クリア」のアガリをしたらゲーム終了。そうでなない「届かないアガリ」が出続けている間はどんどん次の局に移行する。
いやそんなことしたらゲームが終わらんやんけ! という声も聞こえてきそうだが、普通に流局して親がノーテンなら終了だし、条件クリアのアガリが出れば終わるので、そんなに長くはならない。
従来のシステムでもオーラスの親が長引くことはあるので、かかる時間は同じ程度だと私は予想している。
むしろ、南2局以降から徐々に始まる、各家の都合による「それぞれの条件戦」があまり色濃くならないため「普通にザンクの手はザンクでアガります」という選択が増えて、ゲームの進行は早くなるのではないだろうか。
【メリットだらけ】
このルール設定については、プロ雀士の皆さんからはおおむね好評だった。
木原浩一プロは「X」で以下のような「ポスト」を投稿された。
木原プロが言うように、オーラスの親だけの「特権」がなくなるのが「公平」で良いという意見が多かった。
特に決勝戦では、優勝以外に意味がないため「優勝にならないアガリはできない」から、点数状況によっては、オーラスの親とトップ目だけがアガリに向かう「一騎打ち」になってしまう。
それが「延長戦ルール」によって解消されたのだ。
運営している立場からすると「条件計算」の時間がなくなったのも大きい。
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