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若手プロに知ってもらいたいこと 井桁事件と違う若手へのお説教


【今回は過去イチウザい】

 数えてみたら、この「若手プロに知ってもらいたいこと」シリーズは今回で55回目となります。これまで実に54回にわたって「ウザいお説教」をしてきたわけで、私も立派に老害になっているなあと実感しております。
 でも、前回の「ウザいお説教」からは3カ月近く空いてしまいました。だからというわけではないのですが、今回はとびっきりの、過去最大級の「ウザさ」で「お説教」をお届けしてまいりたいと思っております。
 「ウザいお説教」にアレルギーのある方は今すぐこのページを閉じてください。今回は本当に危険です。

【井桁(いげた)事件】

 麻将連合に所属する小出智大さんのツイートが7月20日17時の時点で36万インプレッションを獲得しています。

 きちんと謝罪されていて、対応としては素晴らしいので、私が彼に「お説教」することはありません。
 ただ、この件を通じて、多くの若手プロたちに言っておきたいことがあったので引用しました。
 最も注意していただきたいのは、勉強すればするほど、知識をつければつけるほど、この手の過ちは起きやすいということです。特に周囲に同じレベルで勉強している人がいる環境では「専門用語」が「共通認識」になってしまいます。
 私が「麻雀企画集団バビロン」の一員になり、竹書房に出入りするようになった頃、出版関係の専門用語に出くわしました。「『ノド』がつまってて狭いからレイアウトやりなおして」とか「『ハンヅラ』からはみ出てるけど、これ狙い?」とか。そのたびに「ノドって何ですか?」とか「ハンヅラって何ですか?」と聞き返していました。
 ちなみに「ノド」とは、本を開いた時の右ページと左ページの間の余白のことです。「ハンヅラ」は、ページの中で文字や写真などを収める範囲のこと。

 写真誌などはページ一杯にレイアウトしますが、小説など文字が中心の本は、上下左右に余白を作りますよね。その余白をちゃんと計算して決めることで、ページから受ける印象が綺麗になったりするのです。
 私は、その世界に飛び込んだプロですから、専門用語で語られても仕方がありません。私は麻雀のプロですから、麻雀用語を使いこなせるようになる必要がありますし、出版の世界にも足を突っ込んだわけですから、その業界での用語も覚えなければなりません。
 しかし、そうではない相手にも、思わず使ってしまうことが結構あるから難しいんですよね。
 だって「ノド」とか「ハンヅラ」を説明するのに、私どんだけ文字数を使いました? 相手が新人とか素人さんだと思っていても、つい面倒くさくて専門用語で片づけてしまおうとしちゃうんですよ、人間って。
 だから麻雀のプロだって、多少はしょうがないと思います。相手が一般の方だったとしても、普通に麻雀を打てているわけですから、ある程度は麻雀用語も通じるかなーと油断してしまうでしょう。
 だから、いいんですよ。これからも、麻雀用語をどんどん使っても。
 ただ、一回言った時に「え?」というリアクションがあったら、言い方を変えるというのは有効なコミュニケーション方法です。

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