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ケネス徳田伝説 靴下代わりにビニール袋を履くインテリ


【Wikipedia事件】

 いまケネス徳田のWikipediaは普通の状態だが、10年以上前、初めて彼のwikiができた時は異常だった。

 出身はインドになっており、上智大学に留学したことをきっかけに日本に住むようになったと書いてあった。
 他にもウソがたくさん書いてあった。

 徳田は上智大学の大学院を卒業している。それだけは本当のことが書いてあった。
 
 「何だこれは…誰がやったんだ」

 徳田は舌打ちし、パソコンをいじり始めた。そして小一時間ほどすると「たぶん、府中市内の人間がやってますね」と言い出した。
 何かしらの痕跡があり、それぐらいまでは分かるらしい。
 
 私はその時はじめてWikipediaをいじれることを知って、徳田のために真実を書いてあげることにした。

 インド出身を北海道出身に正し、それ以外のウソ情報も削除した。
 
 代わりに、このnoteで書いたようなことを追記した。
 パワーウィンドウで髪の毛を挟むクセがあることとか、大や小を定期的におもらしし、それを自慢するクセがあるなどのエピソードなどを書いた。
 
 完成して、徳田に「俺が直しておいたよ」と言うと、それを読んだ徳田は、複数回舌打ちしながら私をにらみつけてきた。
 
 私は笑って、以来このことは忘れていた。

 3日ほど経ち、別の社員が「見てください」と言うので改めて徳田のWikipediaを見ると、また編集されていた。

 「ケネス徳田(ケネスとくでん)」と書いてあったり「智大学大学院卒業」と書いてあった。また、インド出身に戻っていたり、とにかく色々おかしなWikipediaになっていたが、私が書いたものはすべて削除されていた。

 また誰かがいたずらしたのか。私はそう思って、徳田に「おい、またやられてるぞ」と言ったら、徳田は「…でやった」と言う。え? 何? 何て? と聞き返すと「自分でやりました!」と逆ギレされた。

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