プロ雀士超技巧伝・堀慎吾⑩「堀慎吾フルコース!ホウテイ勝負の秘密のレシピ」【須田良規】
<食前酒はフリテンリーチ>
7月12日(金)に行われたMトーナメント2024の2ndステージG卓で、我らが堀慎吾は残念ながら敗退してしまいました。
とはいえやはり堀慎吾研究会垂涎の、至極の打牌の数々が見られましたので、いろいろ聞いてきました。みなさんも「ここの思考知りたい!」という部分があったかと思いますので、ぜひ読んでみてください。今回も150円?今日フルコースなんだけどお買い得過ぎませんか。
まずあったのはこれですね。
開局早々の親番で、この亜リャンメン58p先制テンパイ。ドラは6sでピンフのみ。8pも1枚出ていますね。堀ぽよはこれをダマにして・・・
あちゃー。8pを一発で持って来てしまいますが、ノータイム6p切りの高め三色フリテンリーチをします!
これカッコよかったですよね。もともとの待ちは弱く、安く、ドラの6s引きや9p引いての三色など打点をまだ求めたい手でしたからね。
でもこれダマのうちに58p出たらアガるの?
「アガりますねえ。
赤なしドラなし、ドラは他家も使いやすいということで、見逃すまでの冒険はできないです。
しかしこの形になってフリテンリーチをすることは、僕の中では冒険のうちに入りません」
なるほど。勝負形ができる前の1500はアガるけど、こうなったらアガらずのフリテンリーチがいいと。
「私がラスを引いたから──」チームメイトの祈り、堀慎吾の激闘【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・4月24日】
これ思い出しますねえ。出たらアガってたけど、9sツモったとき倍満狙いに切り替えた魂のアガらず。
しかしこの局は残念ながら7pツモの裏なし1000オール。
今日は勝負手実りませんでしたねー。
<本日のメニューは?>
さて、この日気になったのは他にこんなシーンがあります。
オーラスにこの36sテンパイから9p単騎に待ち変えして、見事に東城さんから直撃して2着に上がったところ。
東1局に寿人さんの25p待ちリーチに対して、ホウテイ切り番。5p打たず、7p切りでテンパイ連荘できたところですね。
プレミアムじゃなくてもこの半荘は見られましたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。
7p切ったのは寿人さんも気になって聞いてみたそうですね。寿人さんのポストにもありますが、もう少し細かい思考をここではお伝えできればと思います。
さて、ではオーラスを先に見てみましょうか。
堀くんはまずこの36s亜リャンメンのダマ。3900点ですね。2着目の東城さんとは8100点差です。供託が2本の3本場。堀くんは脇からの出アガリだと6800点の収入にしかならず、東城さんには届きません。ツモ直だけですね。
リーチするとマンガン以上になるのですが、3sが目に見えてあと1枚、6sが自身も使っていてあと3枚。ソーズの真ん中はほどよく他家にも持たれてそうで、あまりいい待ちとは思えませんね。
そして東城さんからリーチ。チートイツ赤ドラドラの南単騎です。東城さんはトップ目寿人さんと21200点差なので、倍ツモやハネ直でトップになります。
そしてここですねえ。堀くんは3sを切って9p単騎に受け変えます。4sは4枚見えていて、8pは3枚見えです。でもこれどうなんだろう。いつものようにチートイツを読んでるのかな?
「いやーこれは読めないですね。4s手出しでしたし」
<トーナメントオーラスの思考>
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