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私設Mリーグダービー9「HONDA時代の到来? 本田朋広はどれくらい強いのか」【平岡陽明】

本田を「アシュアランス」できるか?

ガチ水谷が、この私設Mリーグダービーにハマってる。
そのハマり方がやばい。
自チームの選手を応援するために、月火木金は19時から誰も寄せつけず、スマホを片手にアベマを観ているらしい。まるで私のようだ。

すこし前になるが、ガチ水谷のチームに所属する茅森が初登場した。
茅森は水谷がずっと前から好きだった選手だ。
メタボリック健のチームの本田が、対戦相手にいた。

東場。
その本田が、昨年までなら、あまりしなかったような仕掛けを多用した。
ちょっと危ういような仕掛けで、私は「本田はモデルチェンジを模索しているな」と感じた。

問題なのは、仕掛けでけっこう茅森の有効牌が食い流されたことだ。
そのたびにガチ水谷から、ここではとても紹介できないような内容の書き込みが、グループLINEに送られてきた。

「タコ鳴きすんなコラ!」
(注1)ガチ水谷は某外資系金融のコンプライアンス部に所属しています。

「それでなに倍満あがってんだ、○ねや!」
(注2)ガチ水谷は某外資系金融のコンプライアンス部に所属しています。

「茅森の邪魔すんな、○ろすぞ!」
(注3)ガチ水谷は某外資系金融のコンプライアンス部に所属しています。

いまどき反社の人でも、コンプライアンスを気にして口にしないような言葉の数々である。ごめんね、朋くん。普段はわるい人じゃないんだ。何事に対してもちょっとガチなだけ。

でもまあ、気持ちはわからなくもない。
ガチ水谷は今年からこの私設Mリーグダービーに参加した。
だからこのゲームが、オーナーたちを異様に熱くさせることに対する免疫がなかったのだ。
われわれも昨年までは、「掴めコラ!」みたいなLINEを頻繁に交わしていた。大人になったものである。

結局、茅森は3着に終わった。
東場でダンラスだった本田は、見事な逆転トップだった。

試合を終えてガチ水谷が書き込んだ。
「本田に翻弄された半荘でした」

するとメタボリック健が即座に反応した。
「べつに翻弄はしてないでしょ? あれが本田の強さですから」

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