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歌舞伎町四天王 保坂さん【ドキュメントM】

新宿の歌舞伎町と言えば、日本中で一番、麻雀の強者が集まる街。客であれ店員であれ、弱い者はそこで打ち続けることはできず、脱落していく。 保坂さん(天鳳ハンドルネーム:馬杉寧香)はその中でも、特に強く「歌舞伎町の四天王」の一人と言われている。

10代から麻雀三昧
ホストクラブの客と結婚

 歌舞伎町の雀荘の店員や常連客に「麻雀強い人は誰?」と尋ねたときに、最初に挙がるのが保坂さんの名前だと聞いていた。

 どんな猛者がやってくるのかと思ったら、そこに現れたのは夜勤明けで少し疲れは見えるが、大きな目が印象的なスマートな青年。早速、生い立ちから聞き始めることにした。
 保坂さんが生まれ育ったのは、山あいの地方都市。中学時代に麻雀を覚えてからは、同級生や先輩たちと、麻雀ばかりやっていた。

 ほとんど勉強せずに地元の公立高校に入ったものの、麻雀以外のことをする気になれず、高1の夏に中退。ピンのフリー雀荘に入り浸るようになった。17歳の時にホストクラブで働き始めたが、基本的には麻雀中心の生活だったという。


「ホストクラブの勤務時間は夜9時からなんですけど、『同伴出勤』と言って、外でお客さんと食事などをしてから一緒に出勤するシステムを使うと、ある程度時間が自由になります。例えば、自分目当てのお客さんと夜9時からに一緒にいて夜中の2時に店に連れて入って売上を上げればOKです。実際にはお客さんとは2時に待ち合わせて、ギリギリまで雀荘で麻雀をしてました。麻雀はすごく勝ってましたね。ちょっとウラメンのアルバイトもしてみましたけど、その時も勝ってましたね」


 20歳の時に、ホストクラブの客だった2歳年上の女性と結婚し、彼女の実家で暮らし始めた。

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