「林香さんのために頑張りました」とはよくも言ったものよ。魔神の父のМリーグ観戦記　セミファイナル編②　2023年4月13日　後編

1　恐怖のオーラス

これがオーラスの点数状況。

渋川トップ。２位松ヶ瀬さんとは6000点の僅差。

Мリーグにはあがり止めがない。従って渋川はこの手では、9索を重ねての親マン級のあがりを狙うか、ベタ降りでのノーテン宣言を選ぶかという選択になる可能性が高い。

それに対して松ヶ瀬さんの配牌はこれ。

すでに2メンツ完成。ヤバいよヤバいよ。

ここで私にまたまた妻から感染した「見たくない病」が出現。
皆さんも経験は無いだろうか。苦手な試験、仕事、試合等が迫って来た時、そっと目をつぶる。そして頭の中で想像する。今度目を開けた時には、すべてが上手く片付いてる、なんてね。そんな思いになって私はパソコンを離れ、妻の居るリビングに。妻は試合が終わったのだと思ったのだろう「どうだった？」と聞いてきた。それに対する私の答えがまずかった。

私（反射的にぼそっと）「うんいまトップ・・・」

妻(喜んで)「えっ、トップだったの。よかったわねえ」。

私(困った感じで)「いや、それが・・・」

妻(少し怒った感じで)「それが何？」

私（仕方なくといった感じで）「・・・実は、今まだオーラスなんだ」

妻(カンカンに怒って)「それってまだ途中ってこと？何でそんな期待させるようなことをわざわざ言うの？それで逆転されたらどうするの‼大体あなたはねえ・・・・・・・・・・」

私（後ずさりしながら）「・・・・・・・」

私は静かにパソコンの有る部屋に戻る。