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菅原千瑛「BEAST戦記」06 2024年3月17日麻雀最強戦

私にとっての麻雀最強戦

今から10年程前、麻雀最強戦2014・最強戦ガールの東日本担当ということで、関東だけでなく秋田県や岩手県でもアマチュア最強戦の予選に何度も参加して毎月最強戦ルールで麻雀をしていました。(全日本プロ予選シードをかけた東西バトル企画というものがあったのです)

当時のコーナー「スナックバビィ」のひとこま

そして、毎月行われる対局の度に最強戦のスタジオへ行き、小山剛志さんの隣で司会のアシスタントをしていました。
I♡麻雀と書かれたTシャツに身を包み、闘牌スタートの合図のゴングを木槌で鳴らしていたのが今ではとても懐かしい記憶です。

小山剛志さんと

東西バトルに勝利して無事にシードを獲得した私はベスト16、8を勝ち上がり、全日本プロ予選決勝に進出しました。(2014年決勝は男女別でした)

そこではファイナル進出ならずでしが、その2年後の2016年、予選の出場権をかけた戦いと予選どちらも勝って初めてのファイナル進出。この時はのちにチームメイトとなる猿川真寿プロと対戦。

そして2022年、2度目のファイナル進出。ベスト16を勝ち上がり、準決勝で同じく現チームメイト鈴木大介プロと対戦。

大介さんに決定打の牌を食いとられまくり決勝進出することは叶わなかったのですが、次こそ最強位の座を掴みたいという気持ちが、より一層高まりました。

日本で1番麻雀が強い人間を決める戦い。ここで勝ちたいと誰しもが思う戦場。

私にとって、何度もあと1歩2歩が及ばなかったけれども、いつかは辿り着きたい頂点。

そんな麻雀最強戦が今年も開幕しました。


トーナメントの選択

2024年3月17日、女流新スター決戦。
予選A卓での出場です。
対局者は篠原冴美プロ・原えりかプロ・小宮悠プロ。
予選は2人勝ち上がりのトーナメント戦です。

予選B卓ではチームメイトの中田花奈プロも出場なので、勝ち上がれば決勝卓でBEASTのチーム対決が叶うかも!? という卓組みでした。

東1局、11巡目に親の原えりかプロからのリーチが入ります。
そしてすぐに自身も聴牌を果たします。

九九⑤⑦⑨44556759 ツモ⑥ ドラ⑤

現物の⑨を切って、現物の36待ち。
⑥をひいたことでドラの⑤を使える形での聴牌、6だと一盃口のつく平和。
先制であれば、トップ取りであれば、即リーチしたい手です。

しかし36は自分で1枚使っており、親の捨て牌に3と6が1枚ずつ切られています。
ここでのポイントは前巡の3、6共に手出しであり6が宣言牌であるということ。
原さんの捨て牌には索子だと1と9が切られていますが、単独孤立牌で3と6を持っていたとは考えづらい捨て牌。となると6は関連牌であり、もう1枚持たれていてもおかしくありません。

36の待ちは引き算打法では残り5枚となりますが、もう1枚持たれているとしたら4枚。さらに下家の小宮悠プロは手の内に456でメンツがあってもおかしくないこと、対面の篠原冴美プロが36を使ったメンツが1〜2組あってもおかしくないことから残りは2枚弱。両面とはいえ、全然良い待ちではないということです。

たとえ親のリーチの現物待ちでもそれがとても良い待ちであれば勝負の追っかけリーチを打つ時もあります。
今回はこの待ちがよく見えないことと、ルールがトーナメント(2人勝ち上がり)ということで親のリーチにおりる可能性を残してリーチはしない選択をしました。
実際には親のリーチはメンタンピンドラ3の大物手。

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