仲林圭が選択で掴み取った決定打───最強戦2024「Mリーグスペシャルマッチ」24/05/19 阿久津翔太
皆さんこんにちは!
先日書いたnoteは読んでいただけたでしょうか?
全文無料になっていますので、まだ読んでない方はぜひ読んでみてくださいね!
今回は先日行われた麻雀最強戦2024「Mリーグスペシャルマッチ」での面白かった選択や局面について書いていきたいと思います!
まだ観てない方はぜひABEMAプレミアムに登録して見返したりキンマwebの観戦記を読んでいただければと思います!
予選A卓の出場メンバーは、鈴木たろうプロ、鈴木優プロ、瑞原明奈プロ、伊達朱里紗プロの4名。
Mリーグ完全優勝を果たしたパイレーツの2人がいる上で勝利予想50%超える伊達朱里紗という怪物………
【打点を見る瑞原プロ、丁寧な優プロ】
ややビハインドしている瑞原プロが9pポン、7pポンと積極的に圧をかけていきます。
同じチームメイトだからこそ、この優プロの親番を自由にやらせてはいけないという気迫を感じます。
上位2人勝ち上がりのルールでしかも現在上位の2人がガンガンアガリに来そうなタイプなので、ただチャンスを待つだけだと勝つのは難しいという判断もあったと思います。
ただ、やはりそう簡単には退いてくれないのがこの2人。
伊達プロが1000・2000は1100・2100のツモアガリでさらにリードを広げていきます。
条件戦はこういう瑞原プロの仕掛けのような積極策が効きやすいですが、リードしてる側が簡単に退かずにギリギリまで攻めてくると追う側はなかなか勝ち筋を掴むのが難しいです。
東3局では伊達プロがなぜ勝利予想50%を超えるかの理由をたろうプロに見せつけていきました。
東3局3本場、瑞原プロの狙うべきは優プロという状況。
瑞原プロは123の三色を見て打8pを選択しましたが、三色を見るならば69m4枚切れの78mを払う選択のほうが勝りそうだなと思いました。
マンズが良さそうとは言え、下家の優プロが6m持ってるのを否定できないのもあって、確定的じゃないのが不安要素です。
三色だけではなく一通も見えることで打点ルート増えるのも嬉しいところ。
まぁそんなことを言いながら僕はそもそも1sを切るんですけども。笑
あ。
69m2山だったので許してください。
たろうプロがここから7sチー。
メンゼンより仕掛けての満貫を目指します。
この仕掛け判断が見事でテンパイを果たします。
優プロはここから3p切り。
自分の手牌だけ見たら6mを切りたくなるところですが、伊達プロも瑞原プロも降りていないということで安全ルートを選択。
実際8mは伊達プロに当たるのでこの選択は冷静で丁寧な選択に見えます。
見事に危機を脱するアガリとなりました。
優プロといえば攻めのイメージが強い選手ですが、こういった丁寧な選択があってこその輝く攻めという感じがします。
予選A卓はこのまま上位2人が逃げ切り、伊達プロと優プロが勝ち上がり。
予選B卓の出場メンバーは、園田賢プロ、仲林圭プロ、岡田紗佳プロ、勝又健志プロの4名。
勝利予想はパイレーツ優勝への立役者となりました仲林プロが一番人気に。逆に4人の中では一番少なかった勝又プロが怒りの勝又を見せてくるんじゃないかというところにも注目の一戦となりました。
【怒りの勝又の選択】
東1局1本場、ここで勝又プロらしい選択が出ます。
東が出たらポンできるようにしつつ、ドラを引いての打点ルートも見て4m切りかなと思っていたら勝又プロは打9mの選択。
巡目が早いということでシャンテン数を落としてもいいという判断と、一番嬉しいドラ引きの時にイーシャンテンの形が一番良くなるようにという選択です。
東をポンして1mを引いてテンパイし、1人テンパイの流局になりました。
東2局4本場、4mと中のどっちを切るかで僕は中を切りたいなぁと思っていましたが勝又プロはここで9m切り。
面白いのが、ここからしばらく8mを引っ張るところです。
6mを引いた時にリャンカンになるようにというのもありますが、それよりも7mを引いた時にフリテン69mがかなり場況良くて引き戻せそうという判断に見えます。
僕がプロになりたての頃、若手勉強会で勝又プロからこのような裏目を引いてもフリテンリャンメン引き戻せそうだから9mを切っての7m引きが思ったより大きい痛手にならないっていう理論を聞いて、その考え方はしたことなかったなぁと新しい発見をした日のことを思い出しました。
とは言っても僕は7m引いたら倒れちゃうので切れないですが。
勝又プロはその後、巡目との兼ね合いもあり、4mチーから発進し、見事發で8000は9200のアガリをものにしました。
こういった常識に囚われない構想力が勝又プロの強みであり、それが結果に出た1局でした。
予選B卓はこのまま勝又プロがアガリ続け、勝又プロと仲林プロの勝ち上がりとなりました。
ということで、決勝卓は仲林圭プロ、伊達朱里紗プロ、鈴木優プロ、勝又健志プロの4名に。
【選択を間違えない仲林プロ】
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