井出洋介 自動配牌やMリーグについて語る
文・木村由佳
麻雀の啓蒙活動は今後も続ける
僕は麻雀の普及活動、啓蒙活動はこれからも続ける。それをやらないわけにはいかない。
Mリーグを見て麻雀というものに興味を持った人たちが多くいるが、その人たちが「これが麻雀だ」と思うのが嫌だ。「麻雀とは何か」「競技麻雀とはどういうものか」という哲学的な考察が欠落している状態が嫌なのだ。
世界基準で見ると、僕は、日本の麻雀はダメだと思っている。
麻雀のルールの中で、日本にしかないものが5つある。
1) 一翻しばり
2) リーチ
3) ドラ
4) ノーテン罰符
5) フリテン
私は中国の麻雀などを通じて、実はこれらが決して絶対的に必要なルールではないことがわかってきた。
「麻雀とは何か」「麻雀とはどういうゲームか」を真剣に考えないで、これらを当然のルールと思い込んでいるのはどうなのか。
しかし、僕がこう言ってもそれをわかる人が麻雀プロの中にどれだけいるだろうか?
「自分は強いからどんなルールでも勝てる」という言い方をする人が麻雀プロにはよくいる。
しかしそこには「麻雀とは何か」という深い考察がない。
もちろん、初めは何もわからないで入って来て、何も考えずにやっていた人の中にも、何年もやっているうちに成長する人はいる。中には立派な人もいるはずだ。しかし、今の麻雀界は全体として「本当の麻雀の専門家が育つ土壌」ではない。
ノーテン罰符やリーチは変なルールだ
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