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醍醐大孤高の一打vol.4 〜ついに掴み取ったMリーグ初勝利と光った先切りの選択〜【文・成田裕和】

自分は人が驚くような打牌をすることが多いが、そこには必ず理由がある」と語る、セガサミーフェニックス『孤高の探究者』醍醐大。本企画では、彼のオリジナリティーあふれる打牌の思考に迫る。
 
12月5日、自身11戦目に臨んだ醍醐。当日の解説を務めた河野直也からの「着順をまとめたい、トップをとりたい、どっちですか?」の問いに「もちろんトップを取りたい」と即答した。自身の思いや感情を表に出すことが少ない醍醐からの、強い主張である。
 
そして全17局のロングゲームを制し、彼はついにトップを取った。
最後にツモったのは、かつてチームを支え、現在は監督となった近藤誠一がMリーグ史に残る劇的なアガリを決めた、あの7mだった。

勝利を決めたのは、セガサミーフェニックスと深く縁のある7mだった

「オーラス1本場、本当によくアガれたと思います。黒沢さんからリーチが来て、内川さんからもリーチ。日向さんが手出しで7sを打ったことでテンパイしてないように見えたので、この1局で終わるだろうなという思いと共に、トップ率は半分もない感覚でした。絶望ですね。どこまで勝負するか、オリる牌は何か…などを考えていた矢先、7mが来てくれました」

自身11戦目での初トップに、安堵の表情が浮かぶ

「7mは『来い!』というより『ああ、いてくれたか…!』という思いでした。SNSなどでは『なでなでツモ』『愛でるようなツモ』などというコメントをいただきましたが、勝手に体に出てしまったんでしょうね。いろんなものから解放された感覚でした。今回は初トップを獲得したときの心情や裏話、そして試合で見せた先切りの説明をお話していこうと思います」

ドラ3でも先切りする手牌と盤面把握

さて、今回は南1局2本場、大トップ目での選択を説明していきます。自身の手牌はドラ3の完全イーシャンテン(リャンメン受け+シャンポン受けのフォロー牌がある形)。人によっては点数も多く持っているのでさらに稼ごうと、發を切ってテンパイを広くする選択をする人もいそうですが、私はドラの5pを切りました。 

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