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井出洋介語る17「お祭り騒ぎのMリーグに乗っかって有名になることがゴールでいいのか」


麻雀プロになる人たちが麻雀の世界を知らなさすぎる

 改めて、麻雀プロの現状について思うところを述べておきたい。

昔、僕たちが若かった頃は麻雀プロになるのは大変だった。そもそも「競技麻雀」というものが社会にほとんど認知されていなくて、ギャンブル・やくざ・たばこなどの悪いイメージばかりが先行していた。そんな中で、巷のフリー雀荘で打ってそこそこ強い人が「麻雀プロ」の道を目指し、プロと呼ばれていった。

私が経験した最高位戦で言えば、その代表が金子正輝さんや飯田正人さんだったと思う。彼らは巷の麻雀での勝ち組だったのだ。

いくら麻雀が強くて自信があっても、それだけで生計を立てていくのは難しかった。それは賭け麻雀だけでもそうだし、競技麻雀でもそうだった。そこをあえて「麻雀プロ」という職業を選ぶ以上、相当の覚悟ができていなければ無理だ。

当時は何人もの若者が中途半端な気持ちで「麻雀プロ」を志して、あっという間に消えていった。

「麻雀プロ」を目指した若者が「競技麻雀」を志して麻雀の世界に入った以上、対局で頑張るのは当然として、他にも考えなければならないことがたくさん出てくる。経済活動しかり、プロとしての在り方もしかり。

今はどうだろうか? たとえば、麻雀の世界の歴史を知らない人がどんどん入って来て「麻雀プロ」を名乗っているのではないだろうか?

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