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PKは運か実力か【文・長村大】
年の瀬である。この号(近代麻雀2月号)はさらに年末も年末の発売らしいが、まあいいだろう。
明けましておめでとうございます。年末──あるいは年明けかもしれない──にこんなしみったれた文章を読んでくれている皆さまの新年に、幸多いことを、祈る。
年末の話題といえば、やはりサッカーのW杯であった。おれも皆と同じように応援していたが、ご存じの通り日本代表は決勝トーナメントの1回戦、クロアチアにPK戦で敗れて姿を消すこととなった。敗れはしたものの、ドイツ戦とスペイン戦のジャイアントキリングは、日本だけでなくW杯の歴史として語り継がれていくだろう。現時点でまだ優勝国は決まっていないが、視聴者としてとても楽しい大会であったのは間違いない。
面白かったのは、日本が負けた直後の報道やSNSでの反応であった。
話題になっていたのは、PKは運か実力か、である。
識者や現役選手の間でも、ある者は運だと言い、また別の者は実力だと言う。これを見て、おれは少し可笑しくなってしまった。
だって、これは我々の界隈で大昔から散々議論になってきたことだもの。つまり、麻雀は運か実力か、だ。
「運が7で実力が3」とか「いや実力が100だ」とか。「運ゲー」なんて言葉もある。
こういうのは、基本的に全部正しく、そして全部間違っている。正解は「短い勝負なら運の要素が大きいけれど、回数を増やせば実力の要素が大きくなる」としか言えない。「運7実力3」も「実力100」も、回数を重ねていく過程のどこか一点を切り取ったと思えば正しいが、全体を表現しているわけではないという意味で間違っている。
ところで、しかし「運」とはなんだろう。
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