「時期は違えど勝負の場で覚悟を決めた二人。選手としての腹の括り方、そして入れ替え対象になったら自分が辞めると言う白鳥の考えとは?」滝沢和典・白鳥翔対談スペシャル企画(2)
近代麻雀note・Mリーガー対談スペシャル企画。滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)と白鳥翔(渋谷ABEMAS)は、2018年のMリーグ発足に伴うドラフトで共に2位指名を受けてチームに加入(滝沢はEX風林火山から指名)。麻雀界が激変する時代で最前線を走ってきた二人が感じた移り変わりについて聞いた。
(全3回の1回目/#1、#3へ)
[文・東川亮]
■確率は50%、でも自分が選ばれなかったら麻雀業界は終わり
――2018年にMリーグができ、お二人は共に、初年度で指名を受けました。Mリーグというものに関する当初の印象はいかがでしたか。
白鳥 そういうものができるかもしれないという話は耳にしていましたけど、「いや、本当かよ」ってずっと思っていました。それが実現してドラフトをやるとなったとき、ストレートな気持ちとして、自分が選ばれる確率は50パーセント、でも選ばれなかったら麻雀業界はたぶん終わりだな、って思っていたんです。
なぜかというと、当時は若手の中で自分が一番世に出ていたと思いますし、その僕が選ばれないとなったらたぶん上の世代の人たちで席は埋まっていて、それだと夢がないな、と思っていたんです。
ただ一方で、もし自分が選ぶ側の立場だとして誰を獲るかと考えたら、それは滝沢さん、二階堂亜樹さん、内川幸太郎さんだったんです。みんな自分より年齢が上で、レジェンド世代とその世代の人たちからとなったら選ばれるのは難しい、だから50:50くらいなんだろうな、と思っていたって感じです。
滝沢 当時の僕は完全にやさぐれてました。ドラフトの前の日も「明日会場に行きます」っていう人たちと飲んでて、「いってらっしゃい」ってベロベロで送り出していた、みたいな感じですね。ドラフトも家で見ていて、子どもに「パパ呼ばれてない?」って言われて、はじめて指名に気がつきました。
その後に張敏賢さんがすごくいいコメントをしていて、それは後で何回も見ましたね。「あったけーな」と思って。とにかく、指名を決めてくれたテレビ朝日の人たちにはめちゃくちゃ感謝しています。
――お互いが選ばれたことに対しては、どう思っていましたか。
白鳥 当時の滝沢さんは本当に麻雀の調子が悪かったけど、 それって結構一過性のものだし、努力を怠って「もう何もやらねえ」みたいな感じの人じゃないのは、僕を含めてみんなわかっていたので。何より僕は最初にMリーグができるとなったときに、やっぱり見てもらうものだから、麻雀だけじゃなくエンタメ的なところもすごく必要だなって思っていたので、滝沢さんは絶対にいるべきだなと思ってましたね。
滝沢 僕らがちょうどMONDO TVに出してもらっていたときに「若手を出そう」っていう動きがあって、そこから麻雀界が少し活性化した感じはあったんです。だからこのときも若手が選ばれなかったらヤバいと思っていましたし、その意味でも翔ちゃんはさすがに選ばれるだろうとは思っていました。
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