まつかよノート第6回 多井隆晴編【文・松本圭世】
『イージーでした☆』
渋谷ABEMAS・多井隆晴選手(以後多井)が試合後インタビューでよくする発言だ。
Mリーグ初年度MVP、そしてレギュラーシーズン4年連続個人ポイント200pt超えという記録を継続している男。やっぱり言うことが違う。
しかしこの時の私の心境はこうだ。
(…いや、まつかよレベルではイージーじゃないからちゃんと説明してくれ! 決めた、次のまつかよノートはこの局を取り上げる!)
ということで今回取り上げるのはこの局だ。
Mリーグ2021-22シーズン 3月10日(木)第1試合
南1局 ドラ[8s] 5巡目
多井の手牌がこちら。
多井『通常だったら[8m][9m]を切る雀風なんだけど、マンズの上がほどよく切れていて[7m]に自信があったんだよね。だからペン[7m]になったら勝てそうだと思っていた。ピンズ3面チャンは引くだろうし、ソウズだけなんとかすればいいというだけだったので…イージーでした☆』
(出た!イージー!)
まつかよ「個人的には[1s]切っちゃいそうですがどうでしょう?」 多『[1s]切りも悪くはないね。でも、ソウズはまだどの部分が良いのかいまいち分からないから[2s]も[6s]も[8s]もロスしたくなくて、まだどこも触りたくないという感覚。赤[5s]を引いたことで打点が確保されたから無理やりタンヤオを狙わず、自信のあるところで待とうと思ったよ』
そしてこの4巡後、実況の日吉辰哉プロが「美しい!」と唸る一打が飛び出す。
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