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「これが魔神の選択か‼」魔神の父の観戦記 Мトーナメント編④ セミファイナル 後編


1 激闘 南1局(ドラ南)


これが渋川5巡目の手牌。
大チャンス手。
ここに3索を引くと、当然のようにドラの南を切り出す。
それを本田さんがポン。場は一気に急を告げる。

南をポンした本田さん。

8巡目このシャンテン。悪くない。

びっくりしたのは11巡目。
ここに2万を持ってきた渋川。この手から3筒を打つ。

渋川、この手にツモ2万、打3筒

本田さんの捨て牌はこれ。

確かに萬子の下と索子は危なそう。3筒打ちは打点の欲しい渋川にとっては苦渋の決断。
しかし渋川は、ここで打ち込むことのデメリットの大きさを考えたのだ。実際3索と2万は当りになっていてもおかしくない牌。

本田手牌

冷静な判断だ。

しかも最後はこの手で一人テンパイを果たす。

渋川最終形

ところで実はこの局、白鳥さんが

この手から謎の8筒チーを行い、その結果本田さんに行くはずの赤5索を坂本さんに食い流す。

これは昔の「近代麻雀」や「プロ麻雀」誌上で、神の技として大絶賛されていた奴だ。たださすがに現代では神の技なんて誰も思うまい。だがそしたらこのチーの理由はなんだ。
一つ思うのは、このチーで海底は白鳥さん自身に回って来た。つまり誰にも海底を渡さなかったのだ。もしそれが目的だとしたら、何と繊細な麻雀だ。また解説の萩原さんは、これを「白鳥さんのチャチャ入れ」と表現していた。うん、それは楽しい発想だ。それをネタに少ししゃべってみたいな。

2 激闘 南2局

手に汗握る闘いが続く。渋川はトップだが、肝心の坂本さんの点棒が減らず、厳しい。

そんな渋川の7巡目の手牌がこれ。

3索(5索)切りでカン4万。しかし4万は直前坂本さんに切られている。皆さんならどうする?
渋川がつかんだ牌は何と三万。
これは意外だった。私が実戦で三万を打ったとしたら,渋川に凄く怒られそうな気がしたからだ。

「だめだめ、父さんぬるいよ。三色狙うにしてもテンパイは維持しなくちゃ。4万をつもればリー棒や本場も有って,まずまずの収入になるよ。何ならリーチかけも面白いし」    

↑ 私の勝手な想像の中での渋川発言。

渋川が好きだった麻雀漫画の名作に「あぶれもん(来賀友志 , 嶺岸信明)」がある。その中で穴倉という雀士がこんなことを言っている。

まさかその一場面が渋川の頭をよぎったわけではあるまいが。

しかし渋川の選択は大正解。絶好の4索引を引き入れ5メンチャンのリーチ。

25836索待ち

ほどなく6索をつもり、2100・4100でダントツとなる。
しかし相変わらず坂本さんは2着をキープ。
これじゃあだめなんだ。

3 南3局(ドラ4筒)  坂本さんの親

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