「カープと渋川の二刀流応援」魔神の父の観戦記 Мトーナメント編 ファイナルステージ
1 7月22日「カープは絶対勝てるし、しぶかわも」
私は時々廿日市市スポーツセンターの中にある安いサウナに入る。そこには主のようなオッチャン達がたくさん居て、広島カープ談議に花を咲かせている。しかしここ数年、カープは丸や鈴木も消え、3連覇した頃の面影は無い。サウナの中は、特に監督への罵詈雑言に溢れかえったものだった。
それが今季一変する。評論家のほとんどが最下位予想のカープが、新井新監督のもと首位阪神に1ゲーム差の2位と健闘しているのだ。
辛口のオッチャン達も笑顔で新井監督を褒めちぎる。
今夜はそんなカープの後半戦の大事な第1戦がマツダスタジアムで行われるのだ。しかしもちろん我が家にとってはそれ以上に大切な一戦も待っている。
Mトーナメント、セミファイナルでの渋川の一戦だ。
この日、私は結構興奮していた。そこでついつい妻に話しかける。
「今夜は大きなイベントが二つも有るな。わくわくだね。カープは絶対勝てるし、しぶかわも・・・・」
と言ったところで妻からの強烈な制止の合図。
「ダメ‼そんなの意識させないでちょうだい」
しかし今回は私も食い下がる。
私「大丈夫だよ。1stステージでも2ndステージでも、渋川は良い麻雀を打ててたんだから」
妻「あなたの言うことなんか当てにならない。渋君きっと負けてしまうに決まってるわ」
私「そんなことない。絶対勝つよ」
妻「じゃあ負けたらどうするの」
私「・・・・」
妻「レストランでランチをおごってね」
私「じゃあ勝ったら?」
妻「私がおごるわよ」
こうして、渋川の勝利を願う二人の訳の分からない賭けも成立。これはどうしても渋川には勝ってもらわねばならなくなった。
ところで今晩は久しぶりに妻と外食だ。婿さんお勧めの横川駅前のレトロな商店街の中にある小料理屋に行く。
何でもうまいが、特に雑炊が絶品。来て良かった。帰りの電車で妻はカープ、私は渋川の実況を探る。
カープはどうやら中日を逆転した模様。しかし私はスマホの操作がまずいのか、渋川の試合にたどり着けない。やっとヤフーのリアルタイムの検索で断片的な情報が出てきた。えーっ、渋川、本田さんに放銃だって。
私は家に着くと、すぐにパソコンのスイッチを入れた。
2 「これはどうしようもない」セミファイナル第一試合
すぐにアベマテレビを見る。
あれ、東の1局?ああ、もう第2試合に入ってるんだ。
で、第一試合の結果はと・・・。げげっ。
なんでこんなことに。私は後にアベマの「最初から見る」を視聴。
なるほど東2局に白鳥さんが6000オールをあがったのか。
しかし東2局2本場では渋川も反撃してるぞ。7巡目に高め三色の6・9筒待ちでリーチ。良いじゃないか。あれ?でも本田さんがドラの北をポン。9万と8筒のシャンポンでテンパってる。うわー、渋川9万を持ってきた。これはどうしようもない。8000の放銃。結局渋川はその後もほとんど良い所無く終了した。
3 「ダメだダメだ。打つな渋川‼」セミファイナル第二試合 東場
とにかく無茶苦茶厳しい。
通過するにはトップは最低条件。でもそれだけじゃだめだ。素点も大事だし、もっと大事なのは着順。とりあえず第一試合の2着坂本さんを意識しよう。だってこの第二試合、坂本さんが2着だと相当大きなトップを取っても抜けないんだ。
ところが東1局、その坂本さんが満貫つも。渋川も8索単騎という絶妙のテンパイで粘ったが白鳥さんに止められて及ばず。
並びも最悪のスタートとなってしまった。
坂本さん、東2局も5・8万の待ちから8万をつもあがり1000・2000の収入。しかし実はこの局、最も見ごたえがあったのは渋川だ。
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