「瑞原はわがままに打ったわけではない」小林剛が語る、MVPをかけた瑞原の見逃し
3月20日、『U-NEXT Pirates』『KONAMI 麻雀格闘倶楽部』『セガサミーフェニックス』『TEAM RAIDEN / 雷電』の4チームのレギュラー最終戦にて、伊達プロ・瑞原プロ・本田プロの熾烈なMVP争いが行われました。
そのオーラス、MVPの座をかけた瑞原プロの見逃しが話題になりました。
この選択について、『U-NEXT Pirates』船長の小林剛プロにお伺いしました。(構成・青森りんこ)
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<状況の詳細>
伊達プロを逆転するとMVPとなるオーラス。
瑞原プロの条件は、ハネマンをアガること。
早々にタンヤオ・ピンフ・赤1でテンパイし、リーチ。
ロンアガリの場合……裏ドラが2枚乗れば逆転。
ツモアガリの場合……一発か海底でツモるか、裏ドラが1枚乗れば逆転。
残りツモ2回というところで、テンパイしたと思われる魚谷プロからアタリ牌である6pが切られ、この6pを見逃し。流局。
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(以下小林剛プロ)
ロンした方が得だと思う
この見逃しについて「わがままに打った」と表現している人もいましたが、瑞原さんがチームポイントを犠牲にして自分のためだけに打ったというわけではありません。
もし逆転できれば、自身はMVPに近づき、チームの勝率を上げることにもなります。
なので、今回も『ロンした場合とロンしなかった場合のどちらが逆転できる可能性が高いか』というだけの話です。
この6pに「ロン」と言うとーーリーチ棒を回収した上でマンガンと1着分の順位点が増えるのでプラス29000点、裏が2枚乗ってハネマンになれば53000点の収入です。
見逃した場合ーーハイテイでツモるかハイテイ前にツモって裏が乗れば逆転ですが、流局することがほとんどなので、1500点の収入で4着のまま終わることが多そうです。
これらの確率をざっと計算したところ、どちらの選択肢も逆転できる確率は7〜10%くらいで、どちらが高いかは微妙なところだと思います。
大差がないのであれば、確実な29000点をもらいつつ裏2枚にチャレンジしたほうが良さそうですね。
ただ、親の本田さんがMVP狙いで連荘してくれれば、次局はマンガンでも逆転できる条件ができるので難しいところです。
ということで、瑞原選手は次局での逆転の可能性にも期待して見逃したのです。あくまで損得を考えた結果見逃しの選択をしただけで、本人にもわがままに打ったつもりはありません。
ちなみに小林はロンしたほうが得だと思うのでアガりますが。
瑞原「厳しかったらMVPを諦めて3着取りをしても良いですか」
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