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麻雀プロにとってのリーグ戦【角谷ヨウスケ】


負けてる僕にぶしつけな質問が

金本さんから

>麻雀プロの人が、昇級しました!とか残留しました、来季は昇級目指して頑張ります! とかって実はどんな気持ちで書いてるのか分かりません。
>昇級がどれくらい嬉しいのか。残留は悔しいのか。
>昇級がどれくらい嬉しいのか。残留は悔しいのか。その辺noteで書いてもらえないでしょうか

ふむふむ。いや、これはかなり難しい問題ですよっと。
そもそも誰にとっても、麻雀は勝てば嬉しい。負けると悔しい。そんなの当たり前だ。

麻雀プロにとっては、リーグ戦がいわゆる本場所である。
所属リーグが上がると、より高いステージで麻雀ができる。より高いレベルのライバルと切磋琢磨できる。
また麻雀番組での露出が増える、実力が認められる、人気が出るなどなど…。
麻雀で自分を自己実現していく。勝つこと=昇級は良いことしかないね。
負ければその逆だ。

しかしながらこれはやはり抽象的であるように思う。
そりゃまぁ完全に趣味でやっている人よりは感情動くよね~とは思うものの??。
「どれくらい嬉しいのか?」「悔しいのか」がいまいちよくわからない。
そして一口に『麻雀プロ』といってもその立場や、競技麻雀にかける思いは様々だ。
勝ち負けそれ自体の喜び悲しみに加えて、プロならではの悲喜こもごも。

その感情を推察するのに考える要素というと以下の4つだろうか。

①    麻雀プロ専業なのか、会社員麻雀プロなのか
②   プロは時間を賭けている
③    在籍リーグによる超えられない壁
④   チャンピオンの拳は重い

①   専業か兼業か

(ここでの専業は麻雀店で働いている、主たる収入が麻雀に関係する、という広い意味での専業ということ。)

まず専業麻雀プロであれば所属リーグにより収入が大きく変わる可能性がある。
例えば大手の麻雀チェーンでは給与に「プロ手当」というものが存在する。
Cリーグ所属なら月5000円、Bリーグなら月10000円、Aリーグなら月3万円といった具合だ。
地方のプロであれば交通費補助が出る場合もある。これもCリーグなら無し、Bリーグは半額、Aリーグは満額といったイメージ。
(※手当や補助の金額は適当です。)

またリーグ戦の順位=期首順位が上がれば団体から与えられるシード権というものも発生する。
1次予選から本戦、準決勝、決勝と出続けると交通費や宿泊費はおおよそ10~20万円程度になる。
もし本戦途中からのシードがあった場合はこれが約半額になる。
これらをすべて合算するとAリーグプロとDリーグプロは、まったく同じ仕事ぶりでも年間100万円以上の収入差になる。
またチェーン店所属でなくても、何らかのスポンサーや補助が出る可能性はリーグが上であるほど高い。
兼業プロであればこれらのプロ手当は関係がないし、逆に地方の専業プロにとってはとても重要な問題だろう。

②   プロは時間を賭けている

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