「信頼する、心強いパートナーのおかげでたどり着いた初めての女流桜花決定戦」日本プロ麻雀連盟・早川林香
12月11日から3日間12半荘で行われる、日本プロ麻雀連盟所属の女性プロの頂点を決める「女流桜花決定戦」。早川林香は今年、プロキャリアで初となる女流Aリーグを勝ち抜き、最高峰への戦いへと挑むことになった。
決定戦を前に、今シーズンの戦いやタイトルへの思いについて迫る。
■降級だけはしたくなかった
今期の女流Aリーグは、早川にとっては10年超のキャリアの中で初めて戦うステージだった。ようやくたどり着いたその場で、「勝ちたい」よりも「負けたくない」という思考が働くのはごく自然のことだろう。
「今期については正直、『1期で降級したくない』という思いがまず根底にありました。もちろん決定戦に行きたい気持ちはありますけど、それよりもまずは降級しないことを目指していましたね。道中も、すごく大きく勝った、大きく負けたとかはなくて、あまりパッとした感じではなかったです」
実際、早川の成績を見ていくと、プレーオフまでの7節の内、プラスが4節、マイナスが3節。いずれも数字の動きは小さく、比較的安定した成績だった。7節を終えての成績は、+41.3の5位。女流桜花のレギュレーションでは、ここから上位8名がプレーオフを戦い、最終結果の上位3名が決定戦に残ることになる。
「条件は意外とキツくて、私は同卓の高宮まりさんとの約40p差をまくった上で、先に終わって上位にいる山脇千文美さんとの30p差くらいも越えないといけなかったんですね。結構厳しい条件なので、プレーオフが始まった段階では、ポイントをプラスした上で条件をクリアできる確率は2割くらいかな、という感覚でした」
ただ、プレーオフに出たということは、降級を回避したということでもある。「めちゃくちゃ安心しましたね。やりたい放題できるな!」という気持ちが作用したかは分からないが、早川はプレーオフで100ポイント近い大勝を収め、見事決定戦に駒を進めた。
「リーグでの内容自体は、自分ではそんなに悪くないと思っていました。恵まれないこともありながら、展開的にツイていたりしたのでプレーオフに残れて、そこでドカンと勝って決定戦に残った、という感じです。別にやりたい放題に攻め切ったわけではないですけど(笑)、来てほしい牌が来てくれて、それが高打点のアガリにつながってくれたのが良かったですね」
■早川の麻雀を支えた存在、渋川難波
初めての女流Aリーグには、当然ながら連盟の女性選手のトップクラスが集まっている。ただ、早川がフォーカスしていたのは、相手よりも自分だった。
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