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御崎千結の最強戦 全力で楽しんで、そして散った最高の夏 文・須田良規

<御崎のツイート>

8月14日(日)に行われた最強戦女流プロ最強新世代。

ここで敗退し、すぐにツイッターで反省の局を挙げた選手がいた。


日本プロ麻雀協会の御崎千結(みさきちゆう)である。

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御崎は第9回関西女流スプリント優勝、第2期関西雀王と関西のタイトル経験がある。
現在拠点は東京に移し、雀王戦はB1リーグ、女流雀王戦はAリーグと、これからを大きく期待されている選手である。

今回の最強戦も、優勝候補の筆頭と考えていた人は多いのではないだろうか。

その御崎は、予選B卓で2位以上に入ることはかなわず、あっさりと負けてしまった。

御崎の反省した局は以下のようなシーンだ。

<東2局の放銃>

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東2局で西城凛が連荘中でダントツ。
ここに打たれた【中】をスルーした。

ドラの【5p】を引ければそれなりの手になるかもしれないので、
ここは親落としで鳴くのかどうかは、本人としてはどちらでもいいくらいらしい。

ただその後、辻百華が【発】をポン、そして高め三色のつく変化を入れた。

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ここに高めで御崎が飛び込む。

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3900点の放銃である。
確かにイーシャンテンではあるが、【中】をスルーした今のこの形では、
辻の仕掛けに対し【4s】を押すのはやはり見合ってないと。

先に【中】を鳴いてテンパイしているならともかく、
スルーして打点を狙った遅い進行を目指したのなら、
この【4s】切りは、自分としては一貫してないと。
そう思ったのである。

<南2局の選択>

そして、もう1局。

南2局、西城が親リーチを入れている。

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それを受けての御崎である。

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親リーチの捨て牌には、早々に【5m】【3m】と切れている。
【発】はションパイだ。

どうだろう?
現在辻が31700、西城が27600で、2着目の西城がこれ以上アガると、2位抜けはちょっと厳しくなる。

御崎は【発】を落としたが──、

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ここはせめてスジの【2m】を切って、【発】ポンでかわせるようにした方が良かったと思ったわけだ。

確かにそうすると西城がすぐに【発】を持ってきたので、

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鳴けば次巡に【2s】のツモアガリはあった。

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西城のツモ筋になくとも、【2‐5s】はかなり場に打たれそうな牌ではある。
【2‐5s】でテンパイしたならまず勝ちに見える。

個人的に言えば、御崎の手はいっそ【1m】から行ってもいいかもしれない。

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【3m】の先引きは234三色テンパイでさすがに勝負手だ。
元より【2‐5s】の場況がいいのなら、ツモ3mも逃したくないだろう。

実際御崎もその後話してくれたのだが、

「あの【5m】【3m】切りの時点ですでに【1m】が2枚切れだったので、
 親も【1‐4m】受けにあの段階で固定は普通しにくいはずだ」

と意識はしていたそうだ。
発も安全牌というわけではないし、あそこは【2m】もしくは強く【1m】から行くべきであったと。

御崎はここまでのことをきちんと考えていて、そして振り返って、「もっと強くなりたい」とコメントしたのである。


このように反省の局を即座にツイッターで公開する、そうした選手は実はそう多くはないと思う。

実際観戦しているときは、何がミスなのか周囲は意識しにくい。
公開すれば、それはミスとして映る。

しかし、御崎は自身の麻雀に真摯であり、前を向いて次につなげるために自分の至らなかったところを分析し、
それを共有しようとしている。

私は、この対局の後さぞかし御崎は悔しかったのではないか・・・と思って後日にその思いを尋ねてみたのだが、
御崎の返答は意外なものだった。

<御崎に後悔はあったのか>



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