地方の強み、そして僕がどうしても否定したい言説。木崎ゆう最強戦優勝で思うこと【角谷ヨウスケ】
存在感のある女の子
おおよそ10年ほど前のこと、ぼくがお店で麻雀を打っていると、お客さんがいっせいに振り向いた。
アルバイトの女の子が入って来たのだ。
いやいや笑。
入ってくるだけで振り向くって何やねんと思うが、彼女にはそれだけの存在感があった。
何だか妙に存在感のある女の子。それが、ゆうこりんこと木崎ゆうとの初遭遇だった。
木崎は最高位戦、ぼくは協会、団体は違えども同じ関西であり同じ麻雀チェーンで働く仲間。プロのリーグ戦会場やゲスト先など顔を合わす機会はよくあった。
最高位戦の足立玲、高橋樹里とは仲が良く、3人とも150cm程度の身長だったので「ちびーず」という名で仲良く活動していた。
(この「ちびーず」もぼくが名づけたんだよなぁ。懐かしい。)
木崎はプロデビュー後まもなく、女流プロのアイドルグループMoreに加入する。
もちろんアイドルとしての活動は東京が本拠地になる。
関西から東京でのアイドル活動は大変だったろうと思うが、さらに木崎は通常のゲスト活動に加えて、ほか公営ギャンブルの活動と同時進行でこなしてきた。
関西で麻雀プロをしようという女の子はとんでもなくタフなのかもしれない笑。
ファンとの近い関係
そうして順調にプロ活動を続けてきた木崎は最強戦に出てみたいと思う。
より注目度の高いステージで自分を試してみたい。麻雀プロならば当たり前のことだ。
最強戦の読者アンケートに立候補する。
有名女流から新人女流までたくさんの候補者が参加したが、ここからが木崎の一味違うところ。
少し話はそれるが女流プロやアイドル、aikoでも、推し活をしているとファン同士が顔見知りになることがある。熱心に通うほど同じイベントやお店で顔を合わすので、お互いに「この人いつもいるな」という状態だ。
同じ推しを応援する仲間でありライバルのような関係。
そして以前のnote【関西女流の裏側】に書いたように、地方はみんなの距離が近い。
女流プロとファンも近いし、ファン同士も近い。
で、どうなるかというと
「え、ゆうこりんが最強戦出れるかもしれんの??」
「じゃぁみんなで応援しようぜ!!」
と、こうなる。
ファン投票は票数の差はあれ通常は各人での作業である。やはりそれまでの知名度の差が大きいのが通常モードだ。
しかし木崎ファンは団結した。
1人1人の投票では何かの記載ミスや、うっかり投票期日を過ぎてしまうなどがあるかもしれない。そこで1人1人の投票券を集め、代表者が一気に投票実行するシステムを作った。
そして一丸となってファン投票に臨んだ結果、2位に500票以上の差をつけ最強戦の出場権を勝ち取った。
同じく関西から投票システムにより最強戦に出場した原えりかといい、とにかく何かやってやろうというバイタリティがすごいのだ。
麻雀だけは強いんでまかせてください
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