見出し画像

プロ雀士超技巧伝・堀慎吾⑧「ドラなし西のみ!1800点差をまくる美しいドライブ」【須田良規】


<Mトーナメントもみんな見よう!>

みなさんこんにちは。毎度おなじみ堀慎吾研究会会長の須田良規です。

さて、今はMトーナメント2024の真っ最中ですね。
現在のMリーガー36名とプロ団体推薦選手の24名による、総勢60名の大トーナメント戦です。

2024年6月7日(金)の予選1stステージD卓に、我らが堀ぽよが出場しました。


このMトーナメントなんですけど、なんとABEMAプレミアムの会員しか見ることができません。

こんなに面白い対局が目白押しなのに、会員でないのはもったいないです。
この機会にどうぞ! ABEMAプレミアム!

さて、そしてこちらは有料放送ということで、
残念ながらスクリーンショットをこうした記事で使えません。

昨日の堀くんもすごかったなぁ・・・この感動を見てない人にも伝えたい!
見た人にもその思考に触れて欲しい!

と思って、堀くんにその局面についていつものように質問。

あとは2334ちゃんと全体牌図作成くん(byその研)で画像作って、なんとか面白く書けないかなぁとやってみました。
よかったら読んでね。

Mトーナメントは、オカありワンスリーのいつものMリーグルールで2回戦行い、上位2名が次回に勝ち進めるというシステムです。

なかなか競技麻雀プロ以外はやったことない試合ですから一応説明しますと、

25000点持ちスタートで、終了時30000点からの素点上下に加えて、
1位+50
2位+10
3位△10
4位△30

のポイントがつきます。
2位から4位まではその差が20なのに対し、1位と2位は40差になりますね。

トップラスだと80差、2着ラスだと40差、のように選手たちは着順でどうポイントが詰まるかは覚えています。

<さて今回の試合状況は?>

このとき1回戦目が終了し、スコア状況は
藤島 +68.7
堀   +7.4
相川 △26.1
大介 △50.0

となりました。

たとえばわかりやすく大介さんから見て、
藤島さんとは118.7差、堀くんとは57.4差、相川さんとは23.9差になってますね。

ということは、大介さんが相川さんをまくるには1着順差で3900点より大きく離せばよく、
堀くんは2着順差の17400点より多く離せばいいわけですね。

ただトップを取ればそれだけで2着と40差がつきますので、
現実的には大介さんはトップを取って、堀くんを17400点差より大きく沈めれば勝ち残りになります。
藤島さんをまくるにはトップラスで38700点差より大きく必要ですので、かなり厳しいですね。

トーナメントの初戦トップ者の勝ち残り可能性は95%くらいあるそうです。とても有利なんですね。

ちょっとこんなのわからないよ~という方はまあ解説のお話を聞きながら楽しんでくださいね。

ちなみに多くの選手が初戦のスコア状況とか差をメモして次戦に臨むんですが、
堀くんが書くのは点数だけです。
 
藤島48700堀27400相川13900大介10000。だけ。まじ?

なんでこれで条件計算できるんだろ。

で、2回戦目もオーラスになり、点棒状況は東家からこのようになりました!

相川 32500
藤島 37000
堀  17200
大介 13300

バスローブ藤島さんがまたトップ目。もうだいたい通過です。
堀くんと女流最高位相川さんは33.5差ありましたが、いま15300点差で相川さんが1着順上ですね。

そうすると現状35.3詰められちゃってるわけで、35.3-33.5=1.8相川さんが上になっています。

堀くんは、オーラスにこの1800点をまくらなければいけないわけです。

簡単そうではありますが、ドラがやっぱり欲しいですよねぇ。

そして相川さんは親番なので、アガリやめのないこのルールではちょっとリードは心許ないですね。
ノーテンにできませんし。

<堀くんの手牌進行>

さて。
西家の堀くんはいきなり2巡目に南家藤島さんから自風の西をポン。

(西家 堀)

ドラなし赤なしです。1800点差を詰めるのに?まあでもドラや赤引くかもしれないしね・・・。

(西家 堀)


お、ドラ9m引いて1p切りました。
これで9mにくっつければどっからでもアガれますね。うんうん。

(西家 堀)

白引いてドラ9m切りました。
え? 足りないじゃんこれ。
このとき白は場に1枚です。白重ねるのがいいのかな?
ちなみに9mは藤島さんが1巡目に切っています。

(南家 藤島)

そうこうしていると、現状通過濃厚エンペラータイムの南家藤島さんが、
役なしカン7mテンパイに、タンヤオに振り替わる6pを持ってきます。
打9pで2600テンパイ。

あ! 相川さん危ないですね。
1800点しかリードがないので、7m打つと敗退です。

(西家 堀)

お、堀くんが4sアンコにして6s打ちです。
これはもしかして・・・

そして1mが北家大介さんから打たれました。
ポンですポン!
カンチャンでテンパイ。
ロンは1300ですが
ツモると400・700ですね! 親が相川さんで2200点差かわります。
300・500では足りません。これか!ツモ直条件!
場には5mが1枚出ています。

枚数だとカン3mに受けますかね。でしょ!?
解説もそう予想してましたよ!

堀くんは、打2mでカン5mにしました。
そうなん!?

ところで全体牌図はその研の全体牌図作成くんで作りました。簡単。
なんて有能なんだそのけん。ありがとうそのけん。

(西家 堀)

そして次巡にいともあっさりツモ。ツモです。よんなな。
なんじゃこの最速ルート。
一つも間違えない。

<これそんなに同じように打つ人いるかなぁ・・・どういう思考?>

だいたい結構最初の西から声でない人もいるかもしれませんね。
300・500だめなんですよ?
テンパネも元々は見えないし。

そんなわけで、このアガリに至る思考について、堀ぽよに聞きました。

西一鳴きだし、ドラ9mも切るんだね?

ここから先は

1,292字 / 2画像
この記事のみ ¥ 150

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?