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「今度それを口にしたら本当に麻雀をやめろ」 厳しすぎる鈴木優の一喝(文・沖中祐也/ZERO)

初夏の取材依頼

 私はイラついていた。
 これは車内に置いたアイスコーヒーだったはずの飲み物がホットコーヒーになるような暑さのせいだけではない。

画像1(8戦7ラス 天鳳なので無事致命傷で済んでいます)

 ここのところ、麻雀が絶不調なのだ。

 プロ入りした頃は、天鳳だけでなく、プロアマClassicのグランドチャンピオンを皮切りに、公式戦・私設リーグに関わらず、リーグ戦と名のついているもの全て大幅に勝ち「麻雀って素晴らしいゲームだよな」と目をキラキラさせながら語っていた。

 ところが現在は同じゲームをやっているのが信じられないくらいに勝てない。放銃、親被り、放銃、ラス…私の目は海辺に打ち上げられた魚のように虚無に満ちていた。

「鈴木優さんに魚谷さんについてインタビューしてくれませんか」

 近代麻雀から依頼があったのはそんな折である。
 くっそ、どいつもこいつも優・優・優!
 あの人の背中が遥か遠くにいってしまう一方で、俺はドブ川の奥底でくすぶっている。

「あんまり面白くなる気がしませんが、やってみます」

 こう言い残し、私は渋々優さんの取材を取り付けたのだった。

禁断の師弟関係

 近代麻雀に掲載されている「泣き虫マーメイド」にも紹介されているように、魚谷さんが優さんのもとで学んだというのは、2人のファンなら誰もが知っているエピソードとなっている。

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 これって、実はすごいことで。

 というのも麻雀業界って師弟関係に限らず、麻雀を教わったとか、過度に仲が良いとか、そういった関係性はなるべく公言してはいけない、という空気感があるのだ。
 特に連盟さんはそういった部分が厳しくて、黒木さんのnoteにも書いてあったはずだ。
 その理由としては、関係性の深い2人がタイトル戦で同卓した時に「弟子のあの打牌は師匠に有利に打ったのではないか」などと邪推されるのを防ぐためである。

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