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土壇場で見せた「黒いデジタル」~石橋伸洋、再起への道【5】 A2リーグを戦い終えて

文・東川亮

(画像引用:ABEMA麻雀チャンネル / Ⓒ株式会社スリーアローズコミュニケーションズ)

10月12日、最高位戦日本プロ麻雀協会の第47期A2リーグの最終節が行われ、昇級者4名が決まった。

石橋伸洋は最終節を昇級ポジションで迎えていたもののポイントを伸ばせず、最終順位は6位。A1リーグへの復帰はならなかった。

リーグ終了直後の石橋の、率直な思いに迫る。

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■今の自分の力は出し切った

現実的に見えていた昇級を逃した石橋だったが、内心こそわからないものの、少なくとも話している限りでは、落ち込んだり嘆いたりするような様子は見られなかった。それは彼自身がやるべきことをやった上での結果だと受け止めているからだ。

石橋 今回は自分の中で「もうちょっとできたかな」がないんですよね。自分としては精いっぱいやりきった、今の自分の力は出し切った、という感じです。

最終戦では結構やりすぎな押しもして、結局はそれが致命傷につながってしまったのですが、それも普段からやっていることなので、全体的には後悔はありません。

もちろん負けて悔しい気持ちはあって、もしかしたら負けに耐性がついてしまっているのかもしれませんが、今後も勉強をサボらずに続けていくなら、それもそこまで悪いことではないのかもしれないと思っています。

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石橋が語った致命傷の場面。役牌を鳴いている石橋の待ち牌西と平賀聡彦の待ち7sは、ともに山に1枚ずつ。

また、ドラ西は坂井秀隆に放銃となる牌だった。結果は平賀に軍配が上がったが、もし石橋が先に西をツモっていれば、直対相手の平賀を沈めて自身がトップになり、昇級はほぼ確実になっていただろう。

1牌の後先で1年間の結果が決まる、これも麻雀プロのリーグ戦の、残酷で美しい部分だ。

■土壇場で見せた「黒いデジタル」

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最終節の4回戦、石橋と平賀にとっての3戦目。石橋は平賀より上の順位で対局を終えられればかなり有利なポジションにつけることができていた。

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