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高田馬場・ガラパゴス店長 田嶋智徳(たじま・ちとく)さん【ドキュメントM】     

東京の高田馬場にある雀荘「ガラパゴス」で提供される食事がすごいと聞いた。Youtubeの人気チャンネル「MOKU MESHI東京」で取り上げられると再生回数は2か月で100万回を超え、次から次へと新規の客が来るという。
いったいどんな食事が出されているのか、なぜ雀荘でごちそうを出すのか、お店に行ってみた。

原価はかなり高いけど赤字じゃないですよ

 取材に伺ったのは平日の午後。ちょうど「スマイル杯」という大会を開催していて、13卓ある店内はほぼ満員だ。
 ガラパゴスの営業は、昼間(10~17時)と夜間(17時~24時)に大きく分かれる。昼間は貸卓と健康麻雀で、女性客が半分以上を占める。17時からは「居酒屋麻雀」で男性客のセット利用が中心。1人3500円でメインの食事1品+おつまみ3品+ドリンク飲み放題。この価格設定で商売として成立するのだろうか?
「平日はカレーやハヤシライス、オムライスなどのメニューを出していてそれも好評ですが、金曜と土曜の料理は特にこだわっています。金曜日の朝5時に川崎北部市場に行って仕入れをして、金曜日は海鮮丼、土曜日はネギトロ丼を出すことにしています(限定40食)

原価は1人前が700~800円

正直言って、原価はすごく高いですよ。例えば本マグロだと、1キログラム5000~5800円くらいのものを仕入れます。回転寿司じゃなくて普通のお寿司屋さんで使うレベルのものです。その他の魚や貝など6~7万円分仕入れるので、原価は1人前が700~800円くらいです。
 ランチは1000円で出していますけど儲けはほとんどないですね。単純に引き算して200~300円の儲けがあるかというとそうじゃなくて、僕が料理に専念するために従業員を1人雇っているのでだいたいチャラになります。ランチは完全にサービスでやっています。
 夜は、飲み放題でお客様が何を飲まれるかによって利益率が変わります。原価はウーロン茶が一番安くてビールは原価200円くらいで一番高いです。流行りのハイボールは実かかなり安く40円くらいです(笑)。4人ともウーロン茶というセットはまずないので、1卓4人で8000~1万円の儲けが出ればいいなあ、という感じですね」
 それにしても、朝5時台に川崎の市場で仕入れた魚を高田馬場まで運び、午前中にさばいてランチに間に合わせるというのは並大抵のことではない。他の食材も業務用の宅配サービスを使っていて、店頭やキッチンはまるでレストランのようだ。ちなみに、取材時に出された珈琲も本格的でとてもおいしい。
「1杯ずつ豆から挽いて淹れる機械を導入したんです。従来の珈琲は1杯200円で、この珈琲は300円もらってるんですけど、この珈琲を注文する人が多いですね」
なぜ、麻雀店でこれほどのクオリティのものを出すことになったのか、そのいきさつを聞いてみた。

健康麻将は人に喜ばれる


店には初代オーナーの父親の写真が飾ってある。

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