猿川家の真実①猿がMリーガーになった夜【文・石田亜沙己】
「選択希望選手、BEAST japanext
日本プロ麻雀連盟 猿川真寿」
6月30日に行われたMリーグ2023-24ドラフト会議で新規参入チームであるBEAST japnextに指名されついに猿がMリーガーになった。
ドラフト会議の日は猿はいつも通り、しんちゃんのお迎えに行き帰宅。
私は猿の麻雀店monoに出勤していた。
その日は通常営業の傍ら"ドラフト会議をみんなで見よう!"というイベントを開催しており、多くの方が集まってくれていました。
そしてドラフト会議が始まりドキドキする暇もなくすぐに1巡目で猿の名前が呼ばれたのである。
その時店は、おー!!というみんなの声と拍手で大変なことになっていた。笑
1人のスタッフは猿が買ってきたあの赤ちゃんの鈴を入り口で振り撒くっていた。
意味がわからない。笑
でもそれぐらいその場にいた人たちは興奮し、わーっとなるぐらい感動したのかもしれない。
何年も何年も猿川をそして猿川家を応援してきてくれた人達、ようやくここから恩返しができると思うとホッとした。
しかしその裏で私の気持ちは複雑なものだった。
店にいる時も微妙な顔を隠しきれなかった気もする。あー、本当にこの時がきたんだと実感し家族として嬉しい気持ちとそうでない気持ちとが入り混じっていた。
"猿川亜沙己"だけじゃなく"石田亜沙己"でもある。
私も日本プロ麻雀連盟のプロだ。
私はめんどくさいことに何事も全力でやらないと納得いかない性格だ。そして完全な仕事人間だ。
怖かった、自分が自分でなくなるような気がした。
プロとしてやりたいことは山ほどある。
でも私たちにはまだ小学一年生になったばかりの可愛い可愛い心之助がいる。
一番最初の葛藤は心之助を出産した時だった。
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