「メンバー入れ替えでは自分が切られる、来シーズンへの二人の想い。そして将来のMリーグ構想とは!?」猿川真寿・本田朋広対談スペシャル企画(3)
近代麻雀note・Mリーガー対談スペシャル企画。BEAST JapanextとTEAM雷電は共に、Mリーグ2023-24でレギュラーシーズン敗退。オフには現所属メンバーとの契約更新を発表し、翌シーズンもセミファイナルに進めなければメンバー入れ替え規定に抵触する試練のシーズンとなる。猿川としてははじめて、本田としては2回目となる正念場を、2人はどのように迎え、乗り越えようとしているのか。
(全3回の3回目/#1、#2へ)
[文・東川亮]
■入れ替えの重圧はまだ想像できない
――BEAST Japanext、TEAM雷電は、来季もセミファイナルに残れなかったらチームの選手を入れ替えなければいけなくなります。そうした重圧については、現時点でいかがですか。
猿川 現状で言うと、想像がつかないんですよね。実際にそうなりそう、となってみないと分からないです。ただ個人的な話で言うと、あまり気にならないですね、たぶん。僕はBSJapanextさんには良くしていただいていますけど、結局はクライアント契約みたいな感じであって、仮に来季負けて僕が入れ替えになったとしても、クライアントさんが決めることに対してどうこうとかは一切ないので、「しょうがない」と思いそうです。
――本田さんは、入れ替えの危機を迎えるのが2度目になりますが、1回目と比べての心境は。
本田 前と一緒ですね。いつでも、自分が危ないと思いながらやるしかないと思います。2年前はそれがよかったんですよね。僕の中で吹っ切れる要因だったというか、1年目は「Mリーグだから」「チーム戦だから」とか、いろいろなことを考えながら打っていたんですけど、レギュレーションにかかるかもとなったときに、もしそうなれば契約満了になるのは自分だろうと冷静に判断できていて、だったら自分がやりたい麻雀をして負けてクビになるならいいけど、いろいろなことを考えながら自分に合っていない麻雀を打って負けてクビになるのだけは嫌だなと思っていました。
言い方は悪いかもしれないですけど、怒られてもいいから自分の麻雀をやろうと思って、そこからは自分が今までやってきた、いっぱい仕掛ける麻雀とかを出せるようになったと思います。そんなことは今まであまり言えなくて言っていなかったですけど、そういう感覚が2年目はうまくハマったんですよ。
今はまたそのときの気持ちが蘇ってきた、という感じです。ただ、常に自分が1番手だとまずいとも思いますけど。猿川さんは逆の1番手じゃないですか。
猿川 いや、全然違うでしょ、どう考えても(笑)。世間が思っているのと違うからね。
本田 僕の目からはそういうふうに見えるじゃないですか。BEASTさんの選手に順位を付けて一番上に誰がいるかと考えたときに、やっぱり猿川さんじゃないかなと僕は思うので。猿川さんはそんなふうに思っていないかもしれないですけど、そういうところにまだ余裕が出るんじゃないですか。
猿川 余裕とかはないけど・・・。でもどっちにしろ、来季の成績は初年度よりも重要視されるところなので、勝てばいい、というだけだよね。
■プロなので、成績が出ないからクビは普通
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