醍醐大孤高の一打Vol.11 「アガリ0・放銃0・リーチ0の試合でも最善を尽くす!点数状況に応じた仕掛けの思考」
「自分は人が驚くような打牌をすることが多いが、そこには必ず理由がある」と語る、セガサミーフェニックス『孤高の探究者』醍醐大。本企画では、昨シーズンに続き彼のオリジナリティーあふれる一打の思考に迫る。
フェニックスは2024年の全試合を終え、全体2位につけて新たな年を迎えた。
新年早々、醍醐のXでのポストがあった。
普段はこうした決意表明をするタイプではないが、熱い気持ちがこの文章から伝わってくる。醍醐の尊敬する雀士は近藤誠一。フェニックスを支えた大黒柱の左腕は、今監督としてフェニックスを支えている。
「私自身はあまり目標を立てるタイプではないですが、Mリーガーになってからずっと、優勝して誠一さんを胴上げすることがひとつの目標なんです。誠一さんが監督でいるうちに、絶対叶えたい夢なんです」
麻雀は最後まで何が起こるかわからない。必ず優勝する、と意気込んでも、そのようにならないことが多いのは醍醐も十分承知しているはずだ。それでも醍醐の心を突き動かす原動力は、やはり近藤誠一という唯一無二の男。笑顔でシャーレを掲げる5月17日(ファイナル最終日)を夢見て、2025年、醍醐大活躍なるか。
さて今回は、2024年フェニックス最終試合の12/26(木)第2試合(優・醍醐・佐々木・渋川)の試合での、醍醐の思考について探っていく。
(取材・構成:成田裕和)
■何もできないときに何をするか
この日はアガリ0、放銃0、リーチ0といういわば「地蔵」の1日。
このスタッツであればピックアップする局面はあまりないように見えるが、普段試合後に行なっているyoutubeでの検討配信で印象的だったシーンがあった。
3着目で迎えた南三局、この手牌から醍醐は9pをチーして赤5sをリリースした。相手を脅しながら、混一色・イッツー・チャンタなどをドラと組み合わせて高打点を狙った仕掛けだろうか。
その意図を問いかけたところ、醍醐は間を置いて答えた。
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