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たびじゃんレポート佐賀県【文・テラガミタクロウ】
読者の皆様こんにちは
近代麻雀に「たびじゃん」を連載させて頂いているテラガミタクロウと申します。
先日、担当編集の金本編集長より「旅のこぼれ話みたいなコラム書けませんかね?」とお願いされまして、
今回はわたくしの旅の、漫画には入りきらない旅の思い出などをを書いてみようと思います。
さて今回は近代麻雀の最新号に載っている、佐賀編です。
佐賀と言えば皆様は何を思い浮かべますでしょうか?
わたしは「芸人のはなわさんの歌の場所かぁ~…」くらいしか思い浮かびませんでした…。
『国道をバスで走るとまるで弥生時代』と何も無いことが歌われているあの歌です。
とは言えそれも20年前のこと、現在は少しくらい発展しているのではないか?などと思っていたのですが
佐賀県に入る前日、博多の長浜市場のほうでお昼ご飯を食べた際、、
お店が混みあっていて地元のサラリーマンらしきお父さんと相席になり、料理が出てくるまでなんとなく雑談をしてたのですが
わたしが
「旅をしていて明日から佐賀に行くんですよぉ」と話したら、
お父さんはキョトンとした表情で
「佐賀ぁ!?あんた佐賀になにしに行くとぉ~!?」
「なにもなかろぉ~?佐賀行ったって~?」
「佐賀のキャッチフレーズ知っとる?『佐賀を探そう!』よぉ!?」
「なにしに行くとぉ~!?」
と
もう、それは凄くマウンティングな具合に「佐賀はなにもありません!」という感じでした…。
そんなに言わんでも…。とも思ったけど
確かに博多と比べてしまうと何もないっちゃなにもない土地なんだろうな、とは察しがつきます。
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長浜市場近くの食堂。あじごま定食が食べたかったのだけど、
お昼に入ったらすでに売り切れており、まかない丼になってしまった。新鮮で美味しかったし、なにより安い。
そうか…佐賀、なにもないのか…。いや、まぁ別にいいんだけども。目的は麻雀であるし。
そして旅の醍醐味はなにも景勝地や特産だけではないのですよ。
なにもない土地と言われている場所でも、つぶさに観察すればその土地の歴史、その土地特有の市井の営みに触れることができるし、何といっても日常からは得られぬ出会いがある。
そう出会いがあるのです、旅には。
埼玉の、漫画を描くためにだけに住んでいるような閉塞感の横溢した1Kの狭小住宅を飛び出して交わす
現地の人たち、旅人たちとの会話は、どんなに他愛のないものでも澱のたまった日常から解放してくれるのです。
おじさんでもいい、おばさんでもいい、旅路での会話。それが旅の醍醐味なのです。
でも贅沢を言うならカワイイ女の子だと嬉しい。
なんならカワイイ女の子と、なんとなく意気投合して一緒にご飯を食べに行く流れになってほしい。
何杯か飲んじゃって恋バナに花が咲いたりしてくれてもいい。
まかり間違って旅路に咲く行きずりの恋が始まってくれても一向にかまわない。わたしは一向に構わないよ。始まってくれても。
41県周ってそんな経験一回たりとも起こらなかったけれども…。
いや、でも、あるかも知れない。次のツモが何であるかは誰にも分からないのですから。
まぁカワイイ女の子との出会いは置いといて、どこかに行って『何も無い』なんてことはあまりないのです。
おもしろき こともなき世を おもしろく 住みなすものは 心なりけり
でございます。
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わたしは作中にも描いている通りゲストハウスによく泊まります。
一泊3000円程度で気軽に泊まれて、オーナーさんやスタッフの方に
周辺の美味しい定食屋なり、名物なり、その土地の特徴が聞けるし、
旅人との交流があったり、あと自転車の貸し出しをしている宿も多くて助かります。
佐賀のゲストハウスでチェックイン作業を済ますと宿のスタッフが一枚の紙をくれました。
旅行支援で周辺で2000円分のクーポンが使えるとの事。
ありがたい。二食くらい賄えそうだ。
こういう時にゲストハウスの本領発揮なのです。
地元が好きで周辺のことを知り尽くしたスタッフさんがオススメの場所を沢山知っているからです。
「このクーポンが使える何か佐賀っぽいオススメとかありますか?」と尋ねたら、
「あっ、コンビニでも使えますよ!!」
という返答でした。
そしてスタッフはサッと自分の仕事に帰られていきました。
旅行支援のクーポンをコンビニで使わす国、佐賀。
なるほど、これは、本当になにも無いのかも知れない…。とは思いましたが、
いやいや、旅の醍醐味はそこではないのです。旅人との出会いがあるのですから。
さっそく二階の宿泊スペースに行ってみると。
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ベッドの上で延々とスマホゲームに没頭する若人、一人しか居ませんでした。
そのスマホから発せられるまぁまぁの音量のゲーム音と没入する姿勢から
面倒くさいから話しかけないでくれよ、と言わんばかりの強い意志を感じます。
なるほど~…。こんな時は、もう
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