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井出洋介語る19 他人が用意してくれたパイは所詮、取り合いしてなくなったら終わりになる


僕たちの紆余曲折を参考にしてほしい

今回は、麻雀が「ねんりんピック」の正式種目になった経緯についてお話したいと思う。

僕がこのように昔の話をしていることについて、いろいろな反響がある。「懐かしい」「よく頑張ってくれた」という声もいただく。一方で、一部には「自慢話ばかり」だとか「老害の昔話」だとか思っている人がいるのも知っている。

僕がこうして、自分がやってきたことの経緯を話している理由のひとつに、それが今後の「競技麻雀の普及」のためにもなるということがある。

麻雀の社会的な認知度が低く、連想されるのが「ギャンブル」「たばこ」「鉄火場」というイメージだったころから、僕は「競技麻雀」というものに真剣に向き合ってきた。
そして「麻雀」が単なるギャンブルではなく、素晴らしいゲームだということをわかっていただくために道なき道を行き、それがテレビに出ることになったり、カルチャースクールでの麻雀教室だったり、とにかく色々な活動になっていた。それはこれまでの記事に書いたとおりだ。

こうして、僕がやってきたことを知って、これからの若い麻雀プロが「自分たちにも何かできることがあるかもしれない」と思ってくれたらと思う。

Mリーグをはじめ、配信対局やファンとの交流の場が増えて、今は自分がそれに乗っかることを目標にするのが精いっぱいの麻雀プロの人たちが多いのが現状だろう。でも、他人が用意してくれたパイは所詮、取り合いしてなくなったら終わりになることが多い。

本当に麻雀が好きで「麻雀プロ」という職業を選んだのであれば、麻雀のために自分が何ができるのかを考え、パイを広げる努力をしてほしい。今はまだ「麻雀」とつながっていないところになんとか道を付ける方法を工夫して行動してほしい。

そのために、僕が試行錯誤してきた例を示したい。途中の失敗や紆余曲折も隠さずお話しているので、参考になるはずである。

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