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魔神の父のМリーグ観戦記Ⅱ ⑧ 2024年1月9日「新年一発目、カン六萬リーチの理由を聞いてみた」
1 2024年 たつ年 あけましておめでとうございます
年末、パソコンに向かい合っていた妻が「年賀状出来たわよ」と私を呼ぶ。
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「ほーっ」と私。たつ年に掛けた、味な内容のメッセージだ。やるなあ‼しかも「たつ」「りゅう」「ドラゴン」それぞれのフォントを変えてるんだ。芸が細かい。
「ドラゴン」、これは洋風だね。「りゅう」は中国風か。「たつ」は和風だ。確かにイメージは微妙に変わってくるぞ。想像上の生き物なのにずいぶん拡がりがあるなあ。しかも今現在、アニメでもマンガでもゲームでも絵本でも、「たつ」「りゅう」「ドラゴン」は大人気。私が思うにその魅力は、とびきりの恐さや神々しさにあるのは間違いない。しかしそれと同時に、人間と微妙に繫がり、ちょっとした頼もしさや親近感を感じられる所にもあるのではないかと思ったりもする。
こんな話もある。昔読んだ「西遊記」の中の一節。
明日の天気をピタリと当てる占い師が居た。天気を司る竜王、これは面白くない。人間に化けて占い師のところに行き、明日の天気を聞く。「明日は正午から雨が降ります」と占い師。「間違いないか」「間違いありません」「もし間違ったら二度と占いはするな」「いいですよ」というやり取りの後、竜王は城に戻る。すると天帝からの天気の指示が。見てみると明日は正午から雨を降らすようにとのこと。竜王それはまずいと雨を降らせる時を2時間遅らせた。
翌日占い師の所へ行く。
「お前の占いは間違ったな。約束通り占いは廃業だ」
すると占い師はこう言ったのだ。
「ハハハ竜王‼お前はもう終わりだ。天帝の命令に逆らったのだからな‼」
その言葉を聞いた竜王は頭を抱え、どうすれば助かるのかと、泣いて占い師にすがるのだった。
このくだりを読んだ時の私の衝撃と言ったら。だって怖くて神々しかった竜のイメージが(しかもこの竜はただの竜ではなく竜王なのだ)がらっと変わってしまった。竜って実に幅広い生き物なんだなあ。
雀友からは、今年は三元牌の年という年賀メッセージが送られてきた。そうか、確か大三元は英語でbig dragonだ。白發中がなぜドラゴンなのか分からないが、決して不自然な感じはしない。そう言えば「ドラ」も、ドラゴンから来たという説が有力らしい。片山さんの作品に次のような場面があるが、これを見て「ドラ息子」のドラは何だろうと考えた。
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調べたらドラ息子のドラは銅鑼(鐘)から来たのだそうだ。鐘を突くを鐘を尽く(金を使い果たす)に変えたのだという。これは面白い。
さて竜の話の最後は日本プロ麻雀協会の「雀竜位」で締めくくろう。
これは渋川が2014年に取ったの初タイトル。
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この時は燃えたなあ。
今考えれば恥ずかしいが、雀友どころか麻雀を知らない友人達にも渋川を応援してくれとメールや電話をしたっけ。皆、どう応援してよいか分からず困っただろうな。この雀竜位戦、確か土曜日の昼間にも行われていた。私はその日仕事だったが、もちろん手につかない。暇を盗んではパソコンで日本プロ麻雀協会のホームページに入り、途中経過報告に一喜一憂したぞ。
この初タイトル、渋川も相当嬉しかったのだろう、私にバッグをプレゼントしてくれた。
空前絶後であったが。
それにしても年賀状の言葉「本質を見抜く目を持ちたい」は、麻雀にも十分当てはまる言葉。
妻よ今年こそはそうした目を持って一緒に、テレビで渋川の麻雀を応援しようよ。
2 新春の快勝
さて新春初の闘い。何と東の1局渋川ハネ満ツモで先制。
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リーチ一発で高めの3筒をつもったのだが、森井監督からも(渋川がこんな高めをつもるなど)見たことが無いとの驚きの声。
9筒で2000の出あがりが関の山だというイメージのようだ。これは渋川大チャンス。
しかし現在絶好調のパイレーツの親分小林さん、さすがにそう簡単に逃がしてはくれない。親で6000オールをつもる。
南1局ではすでに小林さんがトップ目となっている。しかしこの局、渋川は愚形ながらテンパイ一番乗り。
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次巡、渋川ここに6万を持ってくる。
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さて何を切る?
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※鈴木たろうさん 1筒2筒3筒チー 中ポン
私だったら5万切りの闇テンだ。出たらあがれば良いし、ソーズの変化(例えば4索引きのタンピンイーペーコー)もある。
しかし渋川の選択は違った。
何と7万切りのカン6万。しかもリーチだ。
確かに打点は高いがこれはどうなの?後日私は渋川にその選択について尋ねた。彼の答は
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