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ひとり麻雀最強戦【アマチュア最強戦虎の巻】文・千嶋辰治

ひとり麻雀最強戦

麻雀最強戦の店舗予選は、全国一律、共通のルールとシステムで行われています。
ルールは一般的な一発裏ドラありのアリアリルール。
赤ドラは採用されていません。
そして、予選3回戦と決勝1回戦が行われて、約10%の割合で店舗予選を勝ちあがることが出来るシステムです。

私は、地方最強位への数ある関門の中で、最初にして最大の難関がこの予選3回戦だと思っています。

まずは、この第一関門を突破して、決勝卓の緊張感を味わってほしい!

ということで、今回はこの予選に向けてのトレーニング方法について書きます。

名づけて、「ひとり麻雀最強戦」。

まず、予選3回戦を戦う感覚を身に着けるために、このトレーニングをおススメします。

このトレーニングに必要なのは、連続して半荘3回を打つことが出来る環境とメモ帳。
たったこれだけです。

雀荘でもネット麻雀でも構いません。
とにかく、「連続して半荘3回」を打つことが出来る環境がトレーニング場所になります。

・トレーニングの注意事項

トレーニングを行う上で、2つ意識をしておいて欲しいことがあります。

まず1つ目は、「赤ドラに過剰なボーナスがついていないルールで行うこと」です。

麻雀最強戦は、赤ドラが採用されていないから…というのが理由ではありますが、それ以上にもっと大切なことがあります。
特に、赤ドラが採用されているルールは、メンタンピンの価値が高すぎることから手役の重要性が薄れ、最強戦を勝ち上がる上で必要な「打点の源となる手役の構想力」を強化させるためには不向きです。
しかし、赤ドラが採用されていない環境で麻雀をするのが難しいということもあるかと思いますので、赤ドラが採用されていても極力それに振り回されない環境を選んでトレーニングをしてください。

そしてもう1点は、「真剣にやる」です。
このトレーニングは、店舗予選を勝ち上がるためのものです。
とにかく真剣に打たければ時間の無駄になってしまいます。
「私は地方最強位になるんだ!」という思いをしっかり抱いて、全力で牌と向き合ってください。

それでは、半荘3回を実践しましょう。

いざ実践!

半荘3回戦の目標は、通過ボーダーとなるワントップ分のポイントです。
ここでは、仮に「+50ポイント」としておきます。これを目指してみてください。

そして、それぞれのゲームの成績をメモ帳に書き溜めていってください。
メモには下の例に倣って、成績と共に「このゲームをどういう精神状態で戦えたのか」や、「特徴的な出来事」を一言添えてください。この一言が、後にとても大事になります。

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1回戦目と2回戦目は上手くポイントを残すことが出来ましたが、3回戦目で痛恨のラスを引いてマイナス。トータルポイントは+15.0と、予選通過ボーダーに届きませんでした。

反省すべきは3回戦目。
メモにもあるとおり、せっかく序盤に点数を持ったのですが、その後安全に局を進めようとしてオリ続けているうちに他家からの反撃に遭ってラスを引いてしまいました。
冷静に立ち回るのは大事なことですが、弱気になってはいけませんね…。

というように、まず真剣に打った3回戦の内容を記録してください。
記録することで、その日の状況が記憶しやすくなる効果が期待できます。

そして、3~5セットのサンプルが出来上がったら、改めてメモを見返して分析してみます。
次の観点でメモを見つめてみてください。

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(1) 自分が好成績を上げられているのは何回戦目なのか?
(2) 〇回戦目に不調になりやすい、といった偏りがないか?
(3) 不調になったゲームの共通点は何か?
(4) 3回戦目の戦い方は、いつもの自分の打ち方と違っているかどうか?

まず(1) 自分が好成績を上げられているのは何回戦目なのか?です。
3回戦の戦いの中で、自分のストロングポイントになりやすいゲームはどこなのかと言うことを知ってください。
ノープレッシャーで打てる1回戦目が好調になりやすいのか、あるいは、条件がかかった2・3回戦目に好成績を上げられやすいのか…。
好成績を上げられやすい時間帯を知ることで、「その時間帯は普通に打つことを心がけるだけで好成績がついてくるはず」という自信を身に着けることが出来るはずです。
まずは、成功体験をアタマに焼き付けて、「強い自分」を客観的にイメージしてほしいのです。

次に(2)の〇回戦目に不調になりやすい、といった偏りがないか?ですが、先ほどとは逆にウィークポイントになる場所も偏りが出てくるはずです。
自分がどこで調子を崩しやすいのか、それを見つけてください。

それらを踏まえて、(3)の不調になったゲームの共通点は何か?ということを検討します。
誰かの仕掛けやリーチに対して守備寄りになりすぎて、いつのまにか卓上で「空気」になって負けてしまった…とか、逆に攻めすぎて足元をすくわれた…といったように、負けのゲームには、負けに繋がった「原因」があるはずです。
その共通点を探し出して、こういう傾向があって負けるのだということを知ってください。
その傾向がわかればしめたもの。
単純にそれをやらないようにするだけでも、成績は向上していくはずです。

最終戦のプレッシャー

(4) の3回戦目の戦い方は、いつもの自分の打ち方と違っているかどうか?は、自分がプレッシャーに強いか弱いかを探るためのものです。
予選の3回戦目は、2連続トップという特殊状況を除いて、多くの場合で2着以上が求められてプレッシャーがかかるゲーム。
そこをしっかり取り切れているかどうかを見極めてください。
3回戦目がいつも通りに打てていないという感触がある方は、その原因がなぜなのか、自己分析してみましょう。
私の感想ですが、多くの場合、条件がかかったプレッシャーによって、通常の判断が出来なくなっている可能性があります。

実は、私はこの3回戦目に極端に弱いタイプです。
しかし、このトレーニングを何度も続けていたことで、3回戦での戦いに体と心が慣れてきて、普段通りの力みのないプレーが出来るようになり、店舗予選を勝ち上がることが出来ました。
真剣に続けていた反復練習が実を結んだのだと思います。

そして、私と同じようにプレッシャーに弱いという自覚がある方へ。
もう一つおススメしておきます。

「ひとり麻雀最強戦」のメモを貯めていって、予選本番の前に眺めてみてください。
作られたメモは、これまであなたが積み重ねてきた努力の証。
予選の開始前や、プレッシャーのかかる対戦の前にメモを見返すことで、いつもの自分を取り戻すことに一役買ってくれるはずです。


店舗予選が始まるまで、まだ数か月あります。
継続は力なり。
それまでこのトレーニングを重ねて、店舗予選に勝ち抜く心と体を作ってください!

では、次回のアマチュア最強戦虎の巻をお楽しみに!

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