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井出洋介語る13 「Mリーグで満足してはいけない」

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プロライセンスの資格審査は軒並み不合格

僕が、「麻雀プロ」と認めるための条件が3つある。

1つ目は「成績」。大会などで結果を出していることである。2つ目は「知識」。競技麻雀を普及させていくために必要な知識だ。これがないと一般の方に麻雀を広めることができない。3つ目は「社会性」。つまり、反社じゃないことだ。社会人として通用することが大事だ。

新しい団体「麻将連合(ミュー)」(当時は麻雀連合)を発足するに当たって、プロライセンスの資格審査を行った。

問題は①アガリが何点かを問う問題、②何待ちかを問う問題、③テンパイチャンスを問う問題。どれも明確な「正解」がある問題を出した。

30点満点の問題をみんなに解いてもらったところ、満点だったのはなんと2人だけ。忍田幸夫さんと下出和洋さんだけだった。これには正直、がっかりした。特にプロ連盟から来た人たちはテストの点がよくなかった。プロ連盟は、麻雀を勉強するというよりはたくさん打つことを重視しているようなところがあった。

いくら経験があるからと言って、テストをした以上、点数が悪い人をプロにするわけにはいかない。そこで僕は苦し紛れに「認定プロ」という新しい言葉を作り、選手を「認定プロ」と「ツアー選手」に分けることにした。

最初の「認定プロ」は、僕自身と忍田君の2人だけ。

「ツアー選手」もAとBに分けて、プロ経験のある人をA、それ以外の人をBとした。

ミューカップで全国を回る

 ミューでは、「ミューカップ」という試合を年間数回行った。これはいろいろな地方で開催する大会だ。

認定プロからは参加費を取らないが、ツアー選手からは一般の人と同様に参加費を取った。そして、僕たちを受け入れてミューカップを開催してくれる場の人たちには「僕は必ず行きますが僕のギャラは要りません。接待も要りません。ただ、全体としての費用を協賛してください」と言った。それまでの地方ゲストの経験から、僕1人でも結構、費用がかかることを知っていたので、僕を含めて選手がたくさん行くイベントならば、それでも何とかなると思ったからだ。

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