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今日という日に…(父の在宅介護生活)

関係性の悪い母と一泊一緒にいただけで
実は、もう限界と匙を投げたくなっている。

父を介護をしている私は極力親切に丁寧に接した。母に対しても。
それは、私が在宅介護を決意した時に、心に決めたのだ。父を看取る事に集中しようと。
そして、そのためには、母の心の安定も大切だとも思った。
母に対する思い、恨みつらみはあるが極力話さない。その話題には触れないでおこうと。

そんな私の態度を見て、話して、母は私に赦されたと勘違いしたのだろう。
父の介護をしながら、自分の悩みや話をしてくる。しかも、楽しいわね〜私も同じ部屋で寝てせてもらおうかしら等と、父の横で寝ている私の横に楽しげに布団を敷きだした。

私は時計の秒針や人の寝返りする音、ましてはイビキ寝息があると眠れたい質である。なので、1日目はほぼ一睡も出来なかった。

自分の話ばかりしてくる。父を連れて帰ってきてくれてありがとうと感謝の言葉を述べながら、自分がどれだけ辛かったかを話し、最後に自分の要求を訴えてくる。私に優しくして欲しい。後に私を見て欲しいと。

私は母を介護するために来たのではない。
そして、母の話すことに同意出来ない私が居る。
簡単に『良いよ』『そうだね』『考えておくわ』等と応えようものなら、何かある度に電話が掛かってくるのは目に見えている。

それは、以前に母が鬱病になった時に介護をした経験から体感していた。

私は仕事をしながら、休日は母の買い物や家事に付き合った。診察に付き合って欲しいと頼まれ、急遽仕事を休んだ事もある。
仕事中に電話があり、何事かと思ったら、LINEが使えなくなってしまったから、タブレットを見に来て欲しいと…
私が少し避けだしたら、私の仕事中に勝手に自宅に上がり込むなんて事もあった。

少し心を許すと、段々遠慮や配慮や感謝の気持ちを無くし、人を物のように扱うのだ。
その上、依存心の高い母。

そんな母である事は分かっていた。
20代の頃には気付いていて、それでも産んでもらった育ててもらった恩を還さなければと言う思いもあり、ある程度の距離を保って接していた。
なのに、母に対する憎しみがぶり返した事。それに対する罪悪感や自分の情けなさ、大人げ無さに自分の心が追いつかなくなった。

そして、私はヘトヘトになり、少し距離を置きたいと言って、連絡を断った。

3ヶ月経った頃、『そろそろ良いでしょ』と私の自宅に急に訪問してきた母。
私が距離を置きたいと言ったのに、何故母がもう良いと判断するのか?
そういう母なのである。全て主観でしか考えられないのである。

話が逸れてしまった。
話を介護生活に戻そう(笑)

翌朝、寝不足な状態で、でも、父の朝のモーニングケアをしなければならない、薬を飲ませなければならない。

しかも、私は朝に非常に弱い。普段から、子供達にも朝の挨拶はテンション低くほぼ喋らない。

母には前夜、8時頃にモーニングケアを始めると前もって予定を話していた。私のルーティン(6時頃に目を覚まし1時間ゴロゴロし7時過ぎから歯磨き等ユックリ動き始める)を考えて、なるべく気持ち良く接しられる様に計画した。

それなのに、こちらの機嫌も体調も関係なく話し掛けてくる。
まだ、横になっている私の顔を覗き込み、『もう起きてるのね』と声を掛けてくる。
私が歯磨きをしていると、『何をすればよいか?何を準備するか?』等と急かしてくる。

結果、私は平静を保てず、母を責めるような発言になってしまう。
止めれば良いのに、母は私にまた質問してくる。
私の答えに落ち込む母。

一泊しかしていないのに…そんな状態である。
母との時間が苦痛の時間でしかない。
辛い。でも、今更引けない。

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