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異常ケンリス番外編(cEDH《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》コンボ解説)

金華

1.前置き

初めましての方は初めまして、そうでない方は毎度お世話になっております。EDH大好き野郎の金華です。

今回の記事で紹介するのは《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》のコンボ解説記事です。お前前回の記事で「情」だなんだと言ってた話はどこへ行ったんだ…。

一応今回この記事を書くに至った理由はあるんですが、まずなんで急にケンリスやねんというのもあるので時系列順に説明していこうかと思います。「長々としょーもない話に興味はないんや！デッキリストと解説だけ寄越せ！」という方は飛ばし読みで大丈夫ですよ。暇な方はちょっとばかしお付き合いください。

本記事は無料で全文読むことができます。投げ銭的なものはしていただけると関東遠征費用になります。

2.Q.異常ケンリスって？

A.ああ！異常ケンリスはまるまる新聞さんが使用するイカれた尖った構築のケンリスになります。彼の所属する統計会はEDHの猛者が多数所属しており、そのような環境で勝つために独自のチューニングを施されているようです(実態はよく知らないのでイメージです）。

独自チューニングと言ってもその実力は本物で、第6期統率者神決定戦ではTop12入りを果たしています。

このデッキに関しては本人様のnote記事がありますのでそちらをご参照ください。

上記リンクのデッキリストは《騙し討ち/Sneak Attack》型のデッキリストの一つで、その後も《有翼の叡智、ナドゥ/Nadu, Winged Wisdom》型が登場していますがそれらの詳細については割愛させていただきます。

え？気になる？？

そんな貴方に朗報です。

サークル「天楼庵」様がコミックマーケット105(今週末からの冬コミ)1日目の12/29に頒布される秘境本Vol.3では最新の異常ケンリスのリストが紹介されています。

また既刊Vol.1では《騙し討ち/Sneak Attack》型、既刊Vol.2では《有翼の叡智、ナドゥ/Nadu, Winged Wisdom》型がそれぞれ紹介されていますので、よろしければ是非お立ち寄りください！(ダイマ）

じゃあ、僕がこの記事でこれから書くのはその新刊Vol.3に収録されている内容なのかというと、全然関係ありません！

僕の閃きとまるまる新聞さんの経験値の蓄積の合作、謂わば異常ケンリス番外編になります。

3.禁止改訂～デッキ爆散～

まず前提として、僕は大会で使用する《秘密売り、ティヴィット/Tivit, Seller of Secrets》以外のcEDHデッキとしてナドゥ型異常ケンリスを組んでいました。他の人の練習的にワンパターンになるのも良くないかなと思ったので何か作ろうかと思った時に、手持ち資産的にデュアルランド以外が揃っていてデュアルランドはショックランドで代用しても回せそうな(ライフ消費のなさそうな）デッキでしたし、動きも独特で面白かったのでまるまる新聞さんにこっそりリスト教えてもらってそれなりに愛用していました。

しかし…

デッキの核である《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》、《有翼の叡智、ナドゥ/Nadu, Winged Wisdom》に加え、《魔力の墓所/Mana Crypt》《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》の禁止で起動マナを構えながらのケンリス早期着地が難しくなり、デッキコンセプトが崩壊しました。組んで２か月でデッキ爆散です。

4.《天啓/Revelation》

これは、初代及び２代目統率者神台さんのツイートでまた晴れる屋の某カード在庫が急に消え始めた時のまるまる新聞さんのツイートです。台さん前科あるんだから買ってから呟こうよ…。デッキリスト教えてもらった恩もあるし、「なんか思いついたら１回くらいは送ったるか…」程度に考えていました。

そういえば、同じように《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》がデッキの核だったのに、トーテムPさんは《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》をリペアさせて第10期統率者神決定戦Top3まで来たんだよな。なんかヒントないかな…

デッキリスト自体は神決day２前に確認してて、レポ記事を読む限りも想定通り。

大会前日のリスト読み中の一幕

やっぱ、《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》と《事件現場の分析者/Aftermath Analyst》が単体で強い上に触られづらい土地加速としてマナが伸びるの偉過ぎる。しかも《資源の浪費/Squandered Resources》でマナも出しながら《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》でドローを進め、最終的には《無情な屍技術師/Ruthless Technomancer》で釣りなおして…と、全てのカードが統率者とシナジーしていて、マジでいいデッキだ…。俺もこれ組もうかな…

・・・・・・ん？？？

あ！！！！！！！

ルムラお前土地全部サクったらタフネス0=状況起因処理で勝手に墓地に行くからケンリスで釣り直せるやん！！！

アハ体験

ルムラと分析者がどちらも土地を全部サクってケンリスで戻して、という動きができる上に《資源の浪費/Squandered Resources》でなくとも《復活した精霊信者、ニッサ/Nissa, Resurgent Animist》など上陸でマナが出せるなら土地をサクる手段はなんでもOK！

とりあえず雰囲気でデッキリストを作りまるまる新聞さんにDM。二人でデッキの詳細詰め作業へ。秘境で回した感想をフィードバックしてもらって最終的に大会向けの調整も加えました。

その結果12/21の日本橋統率者祭りで開催された競技統率者最強決定戦でtop4入りしリスト掲載されました。と言っても予選１本勝てばtop4なので実績と言うには物足りないですが、無いよりはマシということで…。

5.参考デッキリスト

上の晴れる屋掲載リストと同じになりますが一応こちらにも。

デュアルランドは他のデッキから移し変えるのが面倒だったので《Plateau》だけになっていますが、持っているなら全部入れ変えた方が勿論良い。全部ショックランドでもまぁＯＫ。１ドロー我慢すれば５点ゲインできる統率者ですし。

6.コンボルート解説

コンボは全て無限マナが出せるものになります。無限マナ後は無限ライフ無限ドロー無限リアニ状態になるので、フィニッシュ手段としては《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》を吊り上げて起動後、《タッサの神託者/Thassa's Oracle》を吊り上げて勝つ、《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を《巣穴の魂商人/Warren Soultrader》で生贄にして無限に釣り直して無限ダメージ、もしくは対戦相手に無限ドローを起動などですね。

A.《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》＋《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》

※《事件現場の分析者/Aftermath Analyst》の場合《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》よりも１回のループに必要なマナが4マナ重くなると読み替えればOK

①＋《資源の浪費/Squandered Resources》

条件：戦場と墓地にマナが出せる土地合計5枚以上
《資源の浪費/Squandered Resources》で土地を全て生贄に捧げると《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》のタフネスが0となり状況起因処理で墓地に行きます。これを《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》で吊り上げると生贄に捧げた土地が全て戦場に戻り、切削で土地が落ちれば１ループで出せるマナが増えるので無限マナ無限切削となります。
※フェッチランドなどマナが出ない土地も《資源の浪費/Squandered Resources》で生贄に捧げることはできます(マナは出ません)。

②＋《森を護る者/Sylvan Safekeeper》＋《復活した精霊信者、ニッサ/Nissa, Resurgent Animist》
《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》、《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》でそれぞれ代用可能

条件：戦場と墓地の土地枚数合計5枚以上
上陸でマナを出せるかつ土地がサクれることで、《資源の浪費/Squandered Resources》の代用になります。
※《大いなるガルガドン/Greater Gargadon》で土地を生贄に捧げる場合、待機カウンターを取り除く能力を解決させずにスタックの上から生贄とリアニを繰り返していきます。このようにしないと待機が解除されてしまうためです。
※《森を護る者/Sylvan Safekeeper》で土地を生贄に捧げる場合も、《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》を対象に起動後、解決前に再度同じ対象に起動、これを繰り返しルムラを死亡させます。被覆のついたクリーチャーは《森を護る者/Sylvan Safekeeper》で対象に取れなくなるためです。

③＋《永遠の証人/Eternal Witness》＋《汚物の雨/Rain of Filth》＋《巣穴の魂商人/Warren Soultrader》

条件：戦場と墓地の土地枚数合計10枚以上
《永遠の証人/Eternal Witness》＋《汚物の雨/Rain of Filth》で《資源の浪費/Squandered Resources》の代用にするために《永遠の証人/Eternal Witness》のサクリ台も追加で必要になります。

B.《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》＋《流浪のドレイク/Peregrine Drake》

①＋《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》

条件：《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》を含め土地５枚
《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》で《流浪のドレイク/Peregrine Drake》を生贄にして土地５枚から合計６マナ出し、ケンリスで吊り上げるを繰り返すことで無限マナが出せます。


②＋《巣穴の魂商人/Warren Soultrader》

条件：土地５枚
土地５枚から５マナ＋宝物で合計６マナ出るためライフ1点につき１マナ出ます。ケンリスは３マナで５点回復できるため無限マナ無限ライフが成立します。

③《幻影の像/Phantasmal Image》＋《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》

条件：《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》を含め土地５枚、クリーチャー合計４体以上
《流浪のドレイク/Peregrine Drake》を《幻影の像/Phantasmal Image》でコピーし土地をアンタップ、ケンリスの+1/+1カウンターを乗せる能力を《幻影の像/Phantasmal Image》に起動して誘発で生贄に捧げさせた後リアニメイトすることで無限マナ。

④＋《ラゾテプの採石場/Lazotep Quarry》＋《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》

《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》は《楽園の拡散/Utopia Sprawl》のついた土地で代用可能

条件：上記２枚を含む土地５枚。
土地５枚から合計６マナが出せつつ、《流浪のドレイク/Peregrine Drake》も生贄にできるので無限マナ成立。

C.《永遠の証人/Eternal Witness》+《断絶/Snap》+《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》

条件：クリーチャー５体以上、青マナが出る土地１つ以上
《永遠の証人/Eternal Witness》を《断絶/Snap》でバウンスし《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》と青マナが出る土地をアンタップすることで緑無限マナが成立。その後アンタップする土地を「青マナが出る土地＋欲しい色のマナが出る土地」に切り替えれば全色無限マナに変換できる。

D.《リスの将軍、サワギバ/Chatterfang, Squirrel General》+《巣穴の魂商人/Warren Soultrader》

条件：上記２体以外のクリーチャー１体以上
《巣穴の魂商人/Warren Soultrader》でクリーチャーを生贄にすると宝物とリスが生成、リスを生贄→リス＋宝物となるのでライフ１点につき宝物１つ生成。ケンリスをキャストし３マナで５点回復できる状態にすれば無限宝物。

E.《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》＋《六番/Six》＋《水蓮の花びら/Lotus Petal》＋《壌土からの生命/Life from the Loam》

条件：《壌土からの生命/Life from the Loam》で土地が2枚以上回収できる
《水蓮の花びら/Lotus Petal》を墓地から２回唱え、《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》のドロー１回を《壌土からの生命/Life from the Loam》の発掘で置換することで無限ドロー＋3切削。３枚目の土地があればもう一回《水蓮の花びら/Lotus Petal》が唱えられるためデッキがなくなるまではマナが増える状態に。

F.《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》

条件：３回起動する。手札にフェッチランド。
《森を護る者/Sylvan Safekeeper》→《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》→《復活した精霊信者、ニッサ/Nissa, Resurgent Animist》の順にサーチ。フェッチを出して切るとニッサの誘発で《森の轟き、ルムラ/Lumra, Bellow of the Woods》か《事件現場の分析者/Aftermath Analyst》が確定で手に入るのでコンボパーツが揃う。上陸で合計４マナ＋フェッチ先で１マナ出てるのでもう１マナ浮いていればコンボ成立。《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》サーチ部分は《金粉のドレイク/Gilded Drake》サーチなど受けに使ってもコンボパーツ自体は揃う。

7.終わりに

以上、ケンリス四方山話とコンボルート解説でした。年末は大阪で関西帝王戦統率者、デュアルランド争奪GIRAFULL COMMANDER CUP、年始は広島でジョニーのお店のJOHNNY OPEN COMMANDER、１万円福袋争奪統率者に参加予定です。大会参加される方はお手合わせよろしくお願いいたします。ケンリスは大会では使わないけどフリープレイ用に持ち歩いてるかも…？

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