きんじょの本棚®通信 [Vol.7] のづたやくしどう店とさがまち店
このメールはきんじょの本棚®店主限定で配信したメルマガを編集したものです。
(配信日:2013年10月7日)
きんじょの本棚®通信 [Vol.7]
きんじょの本棚店主の皆さん
こんにちは。きんじょの本棚メルマガ編集部です。
きんじょの本棚通信では全国の本棚の様子、店主のお人柄、体験や工夫、イベント情報などを共有することで、皆様の本棚活動の一助となればという想いで編集しています。お時間のある時にお読み頂ければ幸いです。
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今回の内容は
□きんじょの本棚リレー店主紹介(7回目) Np.32 のづたやくしどう店
□店主寄稿:No.155 さがまち店 鈴木真紀
□200号店を迎えて きんじょうみゆき
□新規登録店
□お知らせ 【10/11 NHK首都圏ネットワークにて放送予定】、きんじょの本棚まつり他
□編集後記
■きんじょの本棚リレー店主紹介 No.7
紹介者:No.83 TENT成瀬店 【東京都町田市南成瀬】
紹介する本棚:Np.32 のづたやくしどう店【東京都町田市野津田】
TENT成瀬店の本棚をお世話している増田です。のづたやくしどう店をご紹介します。
町田市の中でも特に古刹として名高い野津田薬師堂。正しくは普光山福王寺と言うそうですが、お堂にある本尊が薬師如来であることから薬師堂と呼ばれるようになったとか。竹林と森に囲まれた薬師堂の境内からは、人工物が全く見えず、竹のそよぐ音と、薬師池の水の音、鳥やセミの声だけが聞こえます。本堂の前、樹齢500年の大イチョウの下で、店主の矢田さんにお話をうかがいました。
増>きんじょの本棚を始めたきっかけはなんですか?
矢>ひるず珈房店の岡さん(きんじょの本棚番頭)と知り合ったからです。
増>本店がすぐそばなので、きんじょうさんのつながりだと思っていました。
矢>実は違うんですよ。薬師池公園(薬師堂に隣接する町田市の公園です)の西園にできた売店で、珈琲のドリップパックを販売しているのを見つけたんです。その名も「薬師ブレンド」! 聞いてないぞ(笑)!と思い、興味を持って訪ねて行きました。
岡さんのところでは「薬師ブレンド」だけでなく、好みに合わせたオリジナルのドリップパックを作ってくれることを知り、瑠璃光浄土(東の彼方にある、薬師如来の住む地とされる浄土)にちなんだオリジナルの「瑠璃光琲」を作ってもらいました。手土産などに重宝しています。岡さんといろいろお話するうちに、きんじょの本棚を教えてもらいました。
増>本棚を始めてみてどんな感想をお持ちですか?
矢>実はお寺に生まれたのが子供のころからずっと嫌でした。お寺を継ぐ気など全くなかったけれど、大学に進学するとき、卒業までに1年間は休学して高野山に修行に行き、僧侶としての資格を取るのが条件だったので、仕方なく修行に行きました。大学を卒業後は普通のサラリーマンとして就職し、家庭も持ちました。結婚で家を出るときには二度と戻らないつもりでしたが、いろいろあって30歳のときお寺に戻り、僧侶として新たな人生を歩み始めました。
そのころはまだ、自分はお寺に生まれたから、僧侶だから、こうでなければならない、このように生きなければならない、とあれこれ思い込んでいたと思います。「お坊さん」て、日常より少し遠いところにいる感じ、わかりますか? 法事で袈裟を着た人が来たら、みんなのスイッチが切り替わって神妙に手を合わせる、そのためなのかもしれないけど、生身の本人よりちょっと「偉くさせられちゃう」。それが居心地が悪かった。だけど、本棚を始めてきんじょの人たちと知り合ってみたら、まあ、面白い人ばっかりで!年齢も性別も関係なく、友達としてフラットに付き合える人とたくさん関われた。こんなに近くにいろいろな生き方の人がいるとわかり、いかに自分の視野が狭くなっていたか、気づきました。本棚の店主の皆さんとあれこれ企画するのが楽しいですね。11月11日には、まさにこの場所で、きんじょの本棚祭りを予定しています。ぜひ遊びに来てください。
増>きんじょの本棚の本を借りていく人は、どんな方たちでしょうか?
矢>このあたりは薬師池公園をはじめたくさん公園がありますから、散策の人が通りがかりに手に取って持っていくことが多いんじゃないでしょうか。薬師堂の本棚は24時間出しっぱなしです。気候に合わせて向きを変えたり雨の日はビニールをかけたりしますが、それ以外特に管理はしていません。帰ってこない本も多いけど、そのくらいの気安さで続いているんだと思います。
増>矢田さんありがとうございました。
きんじょの本棚リレー、TENT成瀬店からのづたやくしどう店にバトンが渡りました。
次はどなたでしょうか?
▼店主のおすすめ本
のづたやくしどう店主 矢田弘雅さんおすすめの本『仏教聖典』
宗派に関係なく、お釈迦様の弟子たちがお釈迦様の言葉を集めて伝える本です。非常にシンプルな言葉で書かれており、お釈迦様を生身の人間として感じることができます。お寺に生まれ育ったので、知っている気になっていたけれど、40歳近くなってから読んで、ああ全然知らなかった!という発見がたくさんあり感銘を受けました。
▼No.32 のづたやくしどう店
■きんじょの本棚店主寄稿 No.155 さがまち店 鈴木真紀
何を書かせて頂こうかと悩みましたが、きんじょの本棚・さがまち店ができるまでと
できてからのちょっとした事を書かせて頂きます。
私が相模原市民になったのは5年程前と、まだ遂最近の話です。
市民になったころ相模大野のきんじょの本棚46.キチカ店さんに出会いました。
「この取組が素晴らしいんだよ!」と町田を中心に、きんじょの本棚という輪が広がっている事を知りました。"本"をきっかけにして、店主も街の人もゆるやかに繋がっていける、この取組がとてもすてきだ!と当時も思っていました。
時は流れ、マンション暮らしの私が管理組合の理事となり、もっとマンションを良くしたいと思っていて、課題の一つとして、マンション内の空きスペースの有効活用が議題としてあがってきました。
本棚も本自体もインテリアとしての素質もあり、かつ、きんじょの本棚という仕組みがマンション内のゆるやかなコミュニティの醸成にも役立つのではないか! と考えました。
そんなふわっと考えている中で、参加させて頂いている小野路シルク工房(養蚕復活プロジェクト)の打ち上げで、きんじょの本棚の金城さんとお会いできて、こんな事を考えているのだけどとお話したら、「まずはやってみたらいいよ~」と背中を押して頂きました。
金城さんの情熱が注入された瞬間でした(笑)
そんな打ち上げでの事があって、鉄は熱い内に打てということで同じく小野路シルク工房でもご一緒させて頂いている岡さん(25.ひるずかぼう店)がきんじょの本棚の事務局もされているということで、改めてご相談させて頂き、最初はマンション内だけで始めてもいいんじゃない!と出店までの進め方を具体的に教えて頂きました。
その後、理事会に提案、議論を経て無事に管理組合として「きんじょの本棚 さがまち店」を出す事ができました。
※管理組合への提案時に使用した資料
設置後しばらく動きがなかったのですが、
・本棚を設置しても、設置個所が暗く照明を設けた
⇒照明をつけてもコンセントが抜かれる事が発生し、おそらく電気代を気にされている方の行動だろうということで、人感センサー付きのコンセントを設置し対応した。
・住民のどなたかが、ご自由にお取りくださいと複数の本を置いてくださった
⇒1日でおそらくご本人が撤去してしまったが、嬉しかったです。
・きんじょの本棚の取組として、改めて各住戸に説明のちらしを投函
とてもゆっくりですが、マンションの住民の方が地域へ出ていくきっかけにもなればなと思っていて、徐々に浸透していけばいいなと思う今日この頃です。
■200号店を迎えて
店主の皆さん、いつもありがとうございます。
2018年12月に人知れずスタートしたきんじょの本棚
4年を経て、先日10月1日、ついに200号店がオープンしました。
#200 さんかくヒュッテ店
本棚活動が活発な玉川学園の住宅地に三角屋根のかわいいおうち。
ご主人が自宅にある廃材で手作りした三角屋根の素敵なきんじょの本棚。
早速本が借りられて「うれしいです!」と感激を伝えてくれました。
店主さんは2年前にお引越ししてきたときに、あちらこちらにきんじょの本棚があって、まるで迎えられているように感じたそうです。そして、いつかやってみたかったとのこと。
店主皆さんの日常が地域に静かなムーブメントを起こしていました。
このささやかな活動に共感して広がっていく、私が思い描いたきんじょの本棚です。
いろんなことが小さく、静かな流れとなって変化しています。
本棚の店主さんがその渦を作っています。
うふふ。なんかうれしい。
新たなお仲間にカンパーイ
そして、日々本棚を見守ってくださる皆さんにカンパーイ
いつもありがとうございます。
きんじょうみゆき
■新規登録店
200.さんかくヒュッテ店 [町田市玉川学園]
201.HIROアート工房店 [町田市金井ヶ丘]
■お知らせ
●新聞掲載 9月25日(月) 東京新聞朝刊1/4段 ひとゆめみらいにコーナー にきんじょの本棚発案者として、金城美由紀さんがカラー掲載されました。
●放送予定 10月11日(水) 18:00-19:00
NHK首都圏ネットワーク
ちかさとコレクション「本棚がつなぐ“地域の輪”」(仮題)
●きんじょの本棚まつり~金色の響き~(仮題)
11月11日(土) 11時~15時 町田市野津田薬師堂にて開催決定!!!
★開催にあたり出店者、ボランティアを募集いたします。
https://note.com/kinjonohondana/n/neb3d15c7143f
店主皆さんが作る、店主皆さんが主役のお祭りです!
当日の詳細がきまりましたら「きんじょの本棚no+e」へ掲載いたします。
https://note.com/kinjonohondana
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□編集後記
増田さん、インタビュー形式で素晴らしいご紹介ありがとうございます。のづたやくしどう店の店主を務めるのは野津田華厳院の矢田副住職、温厚で紳士な方なのですが時々お茶目!袈裟と普段着のギャップが魅力!
11/11のきんじょの本棚祭りでは会場レイアウトからタイムスケジュールまで、場づくりがお上手で今年もどんなお祭りになるか楽しみです。
さがまち店のマンション本棚活用、ルールがほとんど無いのがきんじょの本棚です。大きなマンションの理事を任された鈴木さんから理事会に紹介するにあたって、どうやって運用すれば良いのか?など相談を頂きました。懐の深い大らかな青年(私からすると)で様々な地域活動に積極的に参加されていて人と関わる事がお好きなのだと直感しました。きんじょの本棚の人と人を結ぶ力が鈴木さんの活動の一助になることを願っています。ご寄稿ありがとうございました。
200号店に続き、先日201号店HIROアート工房さんが玉川学園隣りの金井ヶ丘にオープン。
ガラス工芸品の製作をする工房の入り口に手作りの大きな本棚を見る事ができます。
本好きの店主が、趣味の登山や工芸の本以外に気になる時事ネタ本など面白いラインナップの本棚です。
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