きんじょの本棚(R)通信 [Vol.19] ワイルドベリー店とYou You Living店
このメールはきんじょの本棚(R)店主限定で配信したメルマガを編集したものです。
(配信日:2024年10月9日)
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きんじょの本棚店主の皆さん、こんにちは。
きんじょの本棚メルマガ編集部です。
きんじょの本棚通信では全国の本棚の様子、店主のお人柄、体験や工夫、イベント情報などを共有することで、皆様の本棚活動の一助となればという想いで編集しています。
お時間のある時にお読み頂ければ幸いです。
<今回の内容は>
■きんじょの本棚リレー店主紹介 No.19
紹介者:No.51 絲子店【東京都町田市】
紹介する本棚:No.111 ワイルドベリー店【東京都町田市】
No.26金グラ店荒木さんからバトンを受け取り、次にご紹介したいと思ったのはNo.111ワイルドベリー店です。
本棚は町田市下小山田町にありますが、店主の柏﨑響(ひびき)さんが長野県のおじいさん家に行っていましたのでリモートでインタビューさせていただきました。
絲子店>
今晩は。去年末の焼き芋会(ワイルドベリー店の町内会の催し)以来、ご無沙汰しております。インタビューに応じていただきありがとうございました。
早速ですがひびきさんが大切に思っている本、良かったと思う本を教えてください。
ワイルドベリー店>
はい。お久しぶりです。お声がけいただきありがとうございます。
私は「西の魔女が死んだ」という本が特に印象に残っています。中学生の頃、国語の先生におすすめしてもらった本で、当時不登校だった私には、ドハマりの本でした。主人公の女の子とおばあちゃんのお話で、私もおばあちゃんと過ごす時間を大切にしたいなと、強く感じさせてくれた本です。
また、「エルマーの冒険」という本は、私が初めて読んだ本で、とても面白かったことを覚えています。私は、ファンタジーや冒険ものがとても好きで、他にも、「モモ」や「かがみの孤城」といった本もとてもお気に入りです。
絲子店>
ひびきさんのおすすめの本は何でしょう?
ワイルドベリー店>
「夏川草介」さんという作家さんが書いている本(神様のカルテなど)がおすすめです。私の祖父母が長野県に住んでいるのですが、夏川さんが書かれる本の舞台も長野県が多く、個人的に親近感があり、よく読んでいます。また、病院が舞台ということもあり、患者さんやお医者さんの心情がとても丁寧に書かれていて、共感することが多く、読んでいて読後感がすっきりするなと感じる本です。
絲子店>
きんじょの本棚をはじめたきっかけ、ワイルドベリー店の特徴、おもしろエピソードなどありますか?
ワイルドベリー店>
きんじょの本棚をはじめたきっかけは、通学途中にあった「しずく店さん」が気になったことです。母と「気になるね」と話していたところ、母が調べてくれて、読まなくなった本を置いておくも良し、お気に入り、おすすめ本を置いておくも良し、という魅力に惹かれました。店名は、「西の魔女が死んだ」という小説に出てくるワイルドストロベリーが由来です。「ワイルドストロベリー」としたかったのですが、字数制限で「ワイルドベリー」になりました(笑)
絲子店>
ひびきさんは大学二年生とのことですが、今取り組んでいる事がありますか?
ワイルドベリー店>
私は、きんじょの本棚とは別で、「未来の森」というフリースクールで活動しています。現在は、代表である私の大学生活が忙しくなってしまい、日数を減らして活動しています。
また、きんじょの本棚関連で言うと、現在自宅工事中のため、お休みしていますが、年内に本棚再開の予定です。本棚が再開したら、ぜひ遊びに来てくださいね!
・・・・・・・
昨年ワイルドベリー店を訪問したとき、本棚の本には丁寧にブックカバーがかけられていました。本が好きで大切に思っていることが分かります。
本棚再開は年内予定とのこと。本棚も一助となって地域の交流が深まることを期待します。
フリースクールを推進し大学生活を楽しんでいるひびきさんを今後も応援したいと思います。
ありがとうございました。
ご紹介いただいた本
■きんじょの本棚店主寄稿
No.190 You You Living店
きんじょの本棚店主の皆様こんにちは。
No.190 You You Living店の丹羽です。
この度、能登半島地震の被災地、石川県立輪島高校の文化祭において『きんじょの本棚 能登半島復興支援店』としてのキックオフを無事に終えることができました。
開催に至り、台風により延期となり、ボランティアのキャンセルも相次ぎました。
そこで、金城さんがボランティアを快諾してくださり、国内外のボランティア10名、学校関係者・高校生ボランティア約20名との時間は大変有意義で、楽しい時間でした。
また、本の寄付が2167冊にもなり、店主皆様のお力添えに改めて感謝申し上げます。
今後も本棚の普及に取り組み、本が人の人との心の復興の架け橋となれば幸いです。
ところで、輪島高校での文化祭に出店に至るまでにはストーリーがありました。
私は能登半島地震の発災後から毎月現地での支援活動(支援物資や炊き出しなど)にあたり、支援を重ねるごとに被災者との心の距離感が少しずつ近づき、毎日被災者や支援団体と連絡を取り合い、毎回課題や悩みに寄り添いながらタイムリーに解決し、相互の信用や人間関係を構築してきました。
一般的に被災後4ヶ月目からは、物資は充足し仮設住宅も目処がたち、公費解体も進んで復興・復旧の兆しが見えてきます。ただその反面、現地では公園や運動場、図書館は仮設住宅化し、大人やこどもたちのくつろげる場所がなくなり、長期間の避難所や仮設住宅の生活で被災者のメンタルも不安定な時期になります。
実は私が30年前の阪神淡路大震災から各被災地で支援する中で、一番留意する時期で、次のステップとしては、道楽や娯楽など心の支援に移ります。
臨時カフェをオープンしたり、竹灯篭のワークショップをしたり、野原で遊んだりする中で「図書館が欲しい、本屋が欲しい、本が読みたい」、そして輪島高校関係者から文化祭で子供たちが笑顔になるイベントを開催してほしい、この2つの要望から今回の本棚を実現することができました。
私はこれまで「義援」ではなく「支援」という言葉を使っています。
私の考える「支援」には3つの信念があります。
①アンテナや志は高く、姿勢は低くあること
②スピード感と的確性があること
③そして継続性があること
実際、現地では、各団体からの義援による物資や義援金はかなり余剰化し、さらに被災者に均等に行き渡っていません。
昨今、痛ましい水害もありました。
この支援の質が復興を促進していくと考えています。
■みゆき書店 今月の一冊
こんにちは。
思い思いの本を紹介するコーナー『みゆき書店』の今月の一冊は、夢想読書会@Ond店のタムラが担当いたします。
きんじょの本棚(R)の皆さんは本が好きな方たちが集まっていますので、どんな本を紹介しようか少し悩みました。
少し考えましたが悩んでも仕方ないので、コーナー名に絡めて最近読んだ本の中で登場人物の中に「みゆき」がいる本にすることにしました。
ご紹介するのは宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』です。
【内容】
2024年本屋大賞受賞作。
滋賀県大津市を舞台に、主人公の成瀬あかりと彼女の周りの人々の成長を描いた小説。
主人公の成瀬は幼い頃から1人で何でもできる人物で、他人の目を気にすることもなくマイペース。
興味を持ったことにはまっすぐに取り組み、ときにその奇抜さに周りが驚かされることも多い。
地元の西武大津店が44年の歴史に幕を閉じ1ヶ月後に閉店を控えた夏、地元のローカルテレビ番組による西武閉店までのカウントダウン中継に映るため、ライオンズのユニフォームをきて毎日西武に通う中学2年生の成瀬と、その姿を見ている幼なじみの島崎みゆきの話から始まり、彼女たちが大学受験を控えた夏休みまでの全6話からなる作品。
突然お笑いの頂点を目指すためにM-1にエントリーしたり、髪の毛が伸びる早さを調べるために坊主にしたり、いたって真面目に予測不可能な行動をする成瀬が読んでいて面白いです。
新幹線で読んでいて思わず笑いそうになってしまいました。
成瀬の行動に影響される周囲の人物のちょっとした成長、成瀬自身の成長を滋賀県の描写とともに楽しめる作品です。
本屋大賞受賞作なので、図書館で予約してから順番が回ってくるのに半年かかりましたが、次の作品の『成瀬は信じた道を行く』も読みたいと思っています。
■きんじょうのつぶやき
きんじょの本棚を面白がっているみなさーーん
やっほーーい
なんと!先月ついに!きんじょの本棚が全国250か所に拡大しましたーーー!
広げようとした活動ではないけど、必要としてくれる人がいたのだなあと感慨にふけっておりました。
今年は、野津田薬師堂での本棚祭りは、残念ながら準備できませんでしたが、やっぱりお祭りやりたーーーい!
店主の皆さんたちと直接会いたい!
お祭りに代わる、店主同士の楽しい集まりがいろんなところで開催されるようになりました。皆さんのアイデアも大募集です。
玉川学園界隈では、「きんじょの学園祭」と称し、来年春頃面白いことを始めます。
また、町田市立の小学校2校で、きんじょの本棚のお話をする機会をいただいたり、活動を紹介する場面が広がってきています。
本棚を開設希望する方も途切れることがありません。
そこで、この充実のコンテンツ「メルマガ」+皆さんのエピソードをまとめた冊子を作りたいと思っています。
皆さんの日々の様子、ちょっとうれしかったこと、心が動いたこと、おすすめの本、利用してくれた人との交流など、どんな気づきでも結構です。こちらにエピソードをくださーい。一度に紹介できないかもしれませんが、形に残していきたいと思います。
フォームつくりました!
小さなつぶやきから、長編の自作小説まで、皆さんのつぶやき大募集します。
https://docs.google.com/forms/d/1-OA_uzvvmYMUlbpGtqWGx31WqWqdtjx_QFIc--4vP68/edit
お待ちしてまーす。
■新規登録店
249.旗振りおばさんの店[東京都町田市]
250.運動発達支援えすぴー店[神奈川県相模原市]
■お知らせ
◆メルマガのバックナンバーを閲覧できるようになりました。
※配信より少し遅れて掲載しています。
◆きんじょの本棚通信に投稿参加したい!本棚に絡めてお仕事のPR大歓迎です。
◆メルマガは店主及びきんじょの本棚(R)関係者へ配信しています。登録メール以外で受信されたい場合はメールアドレスとお名前、店主との関係をメルマガ編集部までお知らせください。
メルマガ編集部連絡先:mm@kinjonohondana.com
◆きんじょの本棚(R)を始めてみたいという方がいらっしゃいましたら、ホームページ「はじめかた」をご案内下さい。
□編集後記
19号も皆さまのご協力ありがとうございました。
今回も店主さんの個性や活躍を知ることができた充実の内容でした。
ワイルドベリー店のひびきさんと夢想読書会@Ond店のタムラさんが話題に上げてくれた本達も「また改めて読み直そう」「本屋さんで表紙は見てたので、あらすじ聞けて興味津々!」と読みたい本のリストに入れましたよっ♪
そして、You You Living店の丹羽さんの声かけと、頼もしい本棚店主のみなさまのおかげで9月4日に実現しました。
『きんじょの本棚 能登半島復興支援店』
https://www.instagram.com/p/C_lLzz9SYim/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA%3D%3D
その時々に必要なものを必要なタイミングで届ける。時間が経過してからの支援は、丹羽さんのこれまでの経験が大きく生かされてますね。そこにきんじょの本棚が貢献できたのは大変、意義深いです。もう少し時間はかかると思いますが、本棚を通じて心の支援が広がればと願います。
今回の「能登半島復興支援店」の様子をみて、楽しいことも、厳しい現状も皆の協力で進んでいける所が、きんじょの本棚の魅力だなと改めて心強く感じました!
これからもコツコツと活動を続け、個性豊かな店主達がその時々で力を合わせて、きんじょの本棚を盛り上げていきましょう。
ふと面白いアイデア、妄想が浮かんだ方は、教えてください。
みんなでこんなイベント開催したい。日々の本棚エピソードの共有も嬉しいです。
https://docs.google.com/forms/d/1-OA_uzvvmYMUlbpGtqWGx31WqWqdtjx_QFIc--4vP68/edit
今年も残り3ヶ月。よろしくお願いしまーす!
(さだの)
【きんじょの本棚(R)メルマガ編集部】
きんじょの本棚本店
夢想読書会@Ond店
さんかくヒュッテ店
ひるずかぼう店
カフェ・クレーポ店
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きんじょの本棚(R)メルマガ編集部 mm@kinjonohondana.com
きんじょの本棚(R)事務局 info@kinjonohondana.com
きんじょの本棚(R)ホームページ https://kinjonohondana.studio.site/
※メールアドレスの変更などご不明な事は事務局へお問合わせください。
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