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登院だけが仕事と考えている75人の議員
皆さんこんにちは。
みんなの気になる樹です。
今日はあまり語りたくはなかったが、ガーシーの話だ。
3月13日、参議院懲罰委員会でガーシー議員は除名処分となることが決定した。
本日お話しすることはガーシー議員の良し悪しではなく、これらを取り巻く問題をお話ししていきたい。
ガーシーの名前を知らない人は、もういないだろう。
Yahoo!ニュースのトップ記事まで飾った男だ。
参議院選挙の公約として登院しないことを掲げ、30万票近い票を得た男だ。
そして彼の唯一の政治活動は、芸能界から政治を捲ること。
しかし、道半ばで日本社会から封殺されることになるわけだが、この除名の過程があまりにひどい。
登院しない=仕事をしていない=税金泥棒というレッテルを貼られて、おおよそ世の過半数を敵に回したといえよう。
しかしながら、彼のやったことは「ただ登院しなかった」だけだ。
河井克行、案里夫妻のように犯罪行為で当選をしたわけでも、木下富美子のように明確な犯罪行為を行ったわけでもない
(現時点で刑事事件の捜査段階のため、この先、起訴される可能性は0ではない)
そんな彼が、除名になるたったひとつの理由が「登院しなかった」こと。
この処分を参議院懲罰委員会の元犯罪者(通称ムネオハウス)が審議するのだから世も末だ。
しかし、これは大きな事件だ。
民主的に選ばれた国民の代表が、登院しないことを理由に除名され、議員としての地位を奪われるのだ。
懲罰委員会における除名処分に明確な要件はないものの、唯一「議院を騒がし又は議院の体面を汚し」た場合には除名処分となる可能性がある。
登院しないことが議院の体面を汚すなら、すなわちそれは仕事をしないことが体面を汚す行為になるのだろう。
とすれば、議員の仕事とは一体なんだろうか。
元財務官僚の高橋洋一氏によれば、議員の仕事とは大きく3つ。
1.採決
2.口頭質疑
3.質問主意書(書面質疑)
登院しないことには、採決への参加はできず口頭質疑も困難だ。
しかしガーシーは、質問主意書の提出に関していえば、第210回国会では参議院議員の中でもトップクラスの成績だ。
他方、採決に関しては棄権または欠席は、政治活動として多くの政治家が取る手法であるため、採決に参加しないことも仕事をしていると言える。
これら総合的に判断して、ガーシーだけが本当に仕事をしていなかったのか?
採決の詳細に関しては調査の方法がなかったため、参議院における口頭質疑回数と質問主意書の提出枚数を興味本意で集計してみた。
結果、なんと248議員中75議員が、本会議及び各委員会における口頭質疑も質問主意書の提出も一切していないことがわかった。
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※第210回国会時点で大島九州男は議員の職についていなかった
※目検なので、多少のミスはあると思う。
※ミスを指摘いただければ、この記事の訂正をするのでぜひ指摘してほしい。
この事実を私はどのように受け止めれば良いだろうか。
これらの議員は、つまり登院しただけだ。
対してガーシーは質問主意書を10枚以上提出しても除名になるのだ。
しかし、ガーシー除名の理屈で言えば、これらの議員は議員としての仕事をしていたことになる。
登院という仕事だ。
これらの議員の中には、各種イベントに出席したりと忙しくしている人もいるだろう。
しかし、それらは院外での活動であり、ガーシー同様に議員の仕事として認められるものではない。
だがここで疑問が出てくる。
これらの議員たちは本当に登院をしていたのか?
これを確認する参議院からの公開データは確認できなかった。
本当に議員の仕事たる「登院」をしているかすら怪しいこれらの議員達を、次回の選挙でどのように判断すれば良いだろうか。
今の国会改革に求められるのは、タイムカードとその実績公開だ。
次回からは、選挙公約で候補者全員が登院率100%を掲げるのだろう。
有権者が立候補者を志や国家観で選ぶ時代は終わったのだ。
何度も言うが、議員の仕事は登院することだ。
政治家の仕事は政治をすることではない。
今回のガーシー事件は、これを事実のものにした日本憲政史上最大の出来事になったのだ。
このケツを国会に“登院するだけの人達“はどのように拭くつもりなのか、今後はここに注目していこうではないか。