岸本さんの本(その1)
杉並区長の岸本聡子さんの著書を今さら読んでいるのは、もうすぐ次の本が出るらしいと知ったから笑
この本は色々と腑に落ちるところがあって、時々そう感じたポイントを共有させていただければと思ってます。
僕が岸本さんを応援しようと思ったきっかけは別の機会にでも書くかも知れない。すごいテキトーな理由なので。まあテキトーの中でも芯を食ったテキトーだ。まあいっか…笑
岸本さんは区長に当選した後に国葬反対のデモに参加した。それを知った時はマジか!と嬉しくなったの半分と、それをやると後からすごい批判されるだろうなという心配が半分。
政治家という立場の人は良くも悪くも予定調和を生きている。その割合が高い。予定調和が100%とは言わないが、そう感じさせない人でも一定の調和姿勢を取っていたりする。国葬デモに参加というのはその予定調和の範囲を越えた気がして心配した。
でも彼女の歩みを実直に記したこの本を読むと、岸本さんは当たり前のことをして来たに過ぎないことを知った。
それは市民感覚であって、そこでの市民は日本に住む市民の感覚とはややかけ離れている。それだけのこと。
とはいえ、それを日本の区長という立場でも姿勢を崩さないことで軋轢が生まれているのだろう。
その軋轢は個人的な価値観においてか?
違うだろう。岸本さんが日本を出てオランダやベルギー、それに非営利活動での活動の中で切磋琢磨させてきて身につけた価値観が、日本人の「とある世界」の感覚と相容れないことになっているのではないか。
日本で生きてきた僕は「とある世界」の価値観のことを理解している部分がある。それでハラハラすることがあったが、そのこと自体が隔離された社会(=日本)に染まっているんだろうなと認識した。
この本を読むと色々な認識が改まる。それは僕たち市民がこれまで思わされてきた「政治の世界は特別」ということをもっと生活に密着した感覚に落とし込まなくてはいけないと気づく。
今も気をつけながら書いているけど、こういう政治に関する意見はなんだか仰々しくなりがちで、なんならエラソーになってしまう。
もっともっと肚に落とし込んで低く低く訴えることができたらなあ〜
以下、感じた部分を抜粋。
「夜遊びとファッションに忙しい不良少年にとって、真面目や一生懸命はアンクール(かっこ悪い)と同義語だ。ブリュッセルで「気候変動問題をちゃんとやれ」という高校生集団が彼の中でクールになった時、私は彼の中だけでなく社会全体で地殻変動が起きたと思った。これは、世界中で断続的に起こっている反支配階級(アンチエスタブリッシュメント)の運動と無関係ではない。10代の怒りは支配層だけでなく、気候変動問題の緊急性をないものとする大多数の大人に向かっているため、その力強さは半端じゃなかった。
#ミュニシパリズム
#私がつかんだコモンと民主主義
#岸本聡子