弁当屋
「ここ、続けられるかも。」
そう感じたのは、一緒に働いている人たちの人柄だった。
私のテンポは遅かったけど、みんな親切だったので、なんとか乗り越えられると思った。
店内は常にBGMが流れていた。私には刺激が強かった。今まで封じ込められていたⅯさんのことが急に思い出され、自分のしたとりかえしのつかないことと、彼に嫌われてしまったことに改めて感じると、胸をえぐられる苦しみに襲われた。
8月。去年のスイス旅行から1年が過ぎていた。彼らから連絡は一切無かった。それを引き起こした自分の行いに悔しさと切なさが混じった気持にさい悩まされた。
サークル10周年記念で須坂に集まることを知ったのは、たぶんEさんに電話をかけて教えてもらったからだと思う。
どんな形でもいいからサークルの集まりに参加したかった。
Eさんに電話をかけては様子を伺っていた。
須坂にⅯMさんはいた。でも私に近寄ることすらはばかっていた。他の人たちもよそよそしかった。Kさんもいた。私には
こりごりといった感じだった。
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