スイス旅行

ユースホステルに着くと、5人は同じ部屋に入った。他のバックパッカーたちとも一緒の大部屋で、ベットとシーツの置いてある簡素な男女混合の部屋だった。

荷物整理を終えると、長旅でくたびれたずぼんを着替えてそそくさと洗濯した。「大胆だね。」とMⅯさんに言われた。「自分でもそう思います。」

 5人はレマン湖に沈む夕日を見に行った。美しい夕日に全員たたずんでいた。誰も一言ももらさず、輝く光に見入っていた。Kさんはほとりよりもずいぶん手前で座り込んで眠っていた。

 Ⅿさんは夕日をKさんは夕日とメンバーを、私はメンバーを撮影した。

 ユースホステルに戻ると私はベットに横になりウトウトした。
その間メンバーはKさんの持ってきた花火をしたと後で聞いた。私が寝ているのでそっとしておいてくれたそうな。おいてきぼりをくらった私はがっかりした。

 遊びの時は起こしてもいいんですね。

 時計を見ると午前2時半だった。普段寝起きが悪いのに頭がすっきりしていた。もう一度目を閉じると次は5時半だった。

 朝食を済ませると、次の町シオンへと向った。シオンで私以外の全員がフライトした。その後ツィナールに行き、男性陣はフライト、女性陣はハイキングへ向った。

 ロープウェイで頂上まで行き、心地よい風に吹かれ舗装された道を歩いた。Kさんは夢中になって高山植物を写真に収めていた。

 集合時間よりも早く下山した。そこでKさんと私は真っ青になった。なんと下山してから集合場所まで50分と書かれていたのだ。
 いちもくさんに走り出した。走っても走っても道は続いた。
 
 約束した時間に集合場所に私達がいなかった場合、私達はバスで
宿まで帰る予定だった。ところがそのバスは夏季は運休していたのだ。帰る手段がなくなるところだった。

 ヒッチハイクをした。息を整えたと思ったら、車はすぐに目的地に着いてしまい、

 また走らなければならなくなった。基礎体力の違いから
私はどんどん後れを取った。彼女の髪をなびかせて走る後ろ姿は迫力があった。とうとう彼女は見えなくなった。私は走ったり歩いたりしながらようやくみんなのいるところに着いた。MⅯさんが「あともう少しで先に行くところだったよ。」と話し、一同で胸をなでおろした。
 
 ツィナールで刺繍が施されているTシャツを購入した。

 それからフィーシュで一泊し、グリンデルワルトに向った。

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