1998年スイス旅行準備

病魔が心をむしばんでいきつつも、仕事も、旅行準備も順調に進んだ。
 高校時代のMちゃんと新宿の山岳スポーツ店で旅に必要な登山靴、ザック、登山用パンツ、オープンシャツを購入した。
 

 吉祥寺でKさんに荷物チェックをしてもらっていよいよ出発が間近に迫っていた。

 仕事の都合でMⅯさん、Eさん、Cさんは7月20日出発、Kさんと私は7月22日に出発することになった。

 スイスに到着してからⅯさんたちと合流するまでに時間があるので私達はトロシュナのオードリーへプバーンのお墓参りをすることにした。

 出発前にⅯMさんがみんな一人ずつ持っているからと無線機を貸してくれた。

 指示通り格安チケットを購入し、Kさんとシンガポール空港で6時間過ごした。

 振り返ってみると異変が起きていたのは6月頃からだった。
7月になると、テレパシーでメッセージが届くようになった。テレパシーは声ではなく、目の前に 置いてある物になにかメッセージを感じるのだった。そしてそれはとても暖かくやさしいものだった。

 シンガポール空港からKさんになんだか分からないけれど、メッセージが届くようになった、と伝え始めた。彼女は黙って聞いてくれた。

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