苦しみ

1年間の休職が終わり、4月から幼稚園に復帰した。
 この日をずっと待ち望んでいたが、現実は厳しかった。

 動きも頭の働きも鈍くなっているうえに、慣れない仕事で自分から仕事を見つけて動かなければいけないポジションだった。
 朝の朝礼が終わると、机にうつむいて座り、辛さに耐えているような状態だった。

 気遣いが必要な現場で、全くそれが利かなかった。

 気が紛れるどころか益々苦しみが増えていった。

 最初様子を見ていた他の先生達は、私の動きがあまりにも鈍いために次第に苦言を言ってくるようになった。
 
 確かに、当時の私にとって仕事が出来る状態では無かった。自分の認識の甘さを痛感し、6月に退職した。

 全く別の分野の仕事を探すことにした。面接を何社か受けたが、どこも不採用だった。

 中野のスポーツクラブに勤めていたとき、職場の前に弁当屋があった。バイキング形式で好きな品を好きなだけ自分で取ることができ、量り売りしてくれた。

 その弁当屋が好きだったので、そこでアルバイトとして働くことにした。面接してから2日過ぎに採用の連絡が入った。

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