スイス旅行、エンゲルベルク
私達はCさんとEさんに別れを告げ、レンタカーを降りて列車でエンゲルベルクに向った。
エンゲルベルクは小さな町だ。教会がたくさんあり、中世の香り漂う町だ。
その時私に届いていたメッセージは緑とひまわりと教会だった。
私はキリスト教信者ではないし、教会に縁もなかったのに、十字架に惹かれるのが不思議だった。
緑の意味も、ひまわりの意味も知りたかった。
私の恋が花咲きますように、という自分からのメッセージだったのだろう。
でもメッセージは内なる気持のあらわれではなく、他者=神らしき霊魂の存在からのメッセージだと思っていた。
包まれるような暖かい感情が沸きあがり、幸せを感じた。
現実の私は益々破壊の道を歩んだ。
私の内に起こる全ての出来事を詳細にKさんに話していた。
Kさんはだまって静かに耳を傾けてくれていた。
KさんとⅯMさんがフライトに行き、私は自転車をレンタルして山を走った。坂道を駆け下りると、風を兄と一緒に浴びているように感じた。一心同体になったような爽快な気分だった。
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