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リバーブでミックスが濁りがちな人必見!リバーブダッキング活用術

音に広がりをもたらし、ミックスにまとまり感を与える、音楽制作に欠かせないエフェクター「リバーブ」。DTMでは誰もが使用するエフェクターだが、その欠点をご存知だろうか?

リバーブの欠点、それは音を濁らせてしまうことだ。

原音(Dry)とリバーブ(Wet)が重なることで原音が曇りがちになり、音が前に出てこなくなることがある。もちろんミックスに馴染ませるために意図的にそうしていると言うのもあるが、メインのボーカルやシンセリードなど、原音をクリアに保ったまま、原音が鳴り止んだタイミングでリバーブの残響が欲しいという時も少なくないだろう。

そんな時に活躍するのが、リバーブのダッキング処理である。今回は、リバーブの残響を残しつつ、音を濁らせない2つのダッキング方法について考えていきたい。

DAW上のルーティング

まずは、リバーブのルーティングから。リバーブをダッキングする場合、リバーブのみにダッキングを作用するようにしたいので、インサートではなく、BUSトラックを使用したセンドリターンでリバーブを設定しよう。ただし、Ableton LiveのAudio Rackのように1つのオーディオトラック上で信号を分岐できる機能があるDAWであれば、インサートで使用してもOK。

ダッキングの方法は、コンプレッサーを使いリバーブ全体をダッキングする方法と、oeksound社の「Soothe 2」などを使って原音のピーク周波数のみをピンポイントでダッキングする方法がある。

①コンプレッサーによるダッキング

リバーブのダッキングとしてはオーソドックスな方法。やり方としては、リターンチャンネルに挿入したリバーブの後段にコンプレッサーを挿入し、サイドチェインで元のオーディオトラック(ボーカルトラックなど)を指定して、リバーブの信号にダッキングをかけるというもの。

スレッショルドとレシオ、アタック、リリースをうまく設定すれば自然に馴染むリバーブにすることが可能。

しかし、そんなコンプレッサーを使用したダッキングにも弱点がある。原音がスレッショルドを超え続けると、原音がなっているタイミングではリバーブ自体が聞こえなくなってしまうのだ。それを解消するのが、以下に紹介する「Soothe 2」である。

②「Soothe 2」によるダッキング

Soothe 2は、音源に含まれる周波数のピークを抑制するプラグイン。EQに似ているが、サージカルEQのように特定の周波数を常にディップするのではなく、リアルタイムに倍音ごと抑制してくれることだ。そのため、音の全体をダッキングする場合やEQで処理する場合に比べ、自然にクリアなサウンドを得ることができるのが特徴。

リバーブで使用すると、原音と同時にリバーブがなっているにもかかわらず、原音を濁らせることのない極めて自然なリバーブが完成する。

詳しくはこちらのショート動画を御覧いただきたい。

実売で3万円弱と少々お高いのが難点だが、セールなどを活用してぜひ導入しておきたいプラグインといえよう。デモもあるので、まずは試してみるとよいかも?

まとめ

いかがだっただろうか?リバーブはステレオ空間に滞留するためかけっぱなしにするとミックスが濁りがちだが、うまくダッキングすればミックスをクリアに保ったまま、リバーブの音を聴かせることができる。

音源によって、コンプレッサー、Soothe 2、併用のいずれが最適かは異なると思うが、リバーブによるミックスの濁りにお困りの方はぜひ試してみていただきたい。

では、良いDTMライフを!

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