KONTAKTの概要

言わずと知れたNATIVE INSTRUMENTS社のソフトウェアサンプラー、KOTAKT。

KOTAKTは通常のサンプラーとはやや異なり使い方にクセがある。DAW LESSON様のチュートリアル動画でその特徴が概説されていたので、まとめた内容をここで紹介する。

「Libraries」でライブラリを管理

まず、KOTAKTで使用可能な音源は左上の「Libraries」で管理されており、どの音源を使用するかをここから選択し、音源を「呼び出し」て使用するという点がポイントになるだろう。つまり最初に使いたいライブラリを選択して、その後に楽器(Kontaktでいうところの「Instruments」)を選択という流れになる。

ライブラリ内の楽器を読み込む方法とその注意点

楽器を読み込む方法はいくつかあり、まずはInstrumentsで使いたい楽器をダブルクリックする方法。この方法は最もシンプルだが、楽器を変更したいときに変更したい楽器を再度ダブルクリックしても切り替わらないので注意が必要だ。最初にダブルクリックで読み込んだ楽器と次に読み込んだ楽器とでは、MIDIチャンネルが異なるため、読み込んだだけでは音が変化せず戸惑うことになる(デフォルトではMIDIチャンネルが「1」でないと音がならない)。そのため、後で読み込んだ楽器のMIDIチャンネルを「1」または「omni」にして最初の楽器を消去すれば、後で読み込んだ楽器の音だけを鳴らすことができる(両方鳴らしたい場合は削除せず両方「1」にしておく)。

楽器をサクッと切り替えるには?

ただ、これだと面倒ではないだろうか?そこでオススメなのが、ドラッグ&ドロップで楽器を切り替える方法だ。最初に読み込んだ楽器の上に、Librariesにある読み込みたい楽器をドラッグ&ドロップするだけでOK。チャンネルの切り替えが不要になり、楽器自体を差し替えることができる。なぜこのような仕様になっているかというと、それはKontaktが「マルチティンバー音源」だからだ。1つのMIDIチャンネルに最大16個まで楽器をレイヤーすることができ、MIDIチャンネルは全部で4つあるため、合計して64個まで同時に異なる楽器を鳴らすことができる、それがKontaktなのである。(つまりシンセやサンプラーの「ラック」みたいに使える)

MIDIチャンネルをあえて分けて使うケース

では、MIDIチャンネルを分けたほうが良い場合とはどのような場合だろう?使用頻度は多くないかもしれないが、たとえばストリングス音源を例にとると、サステインの音色を1番、スタッカートを2番、などと、1つのトラックに別々の音色をストックしておくことができる。

「Kontakt (Full Version)」と「Kontakt Player」との違い

Kontaktには、有償のFullバージョンと無償のFreeバージョン(Kontakt Playerという呼称)の2種類が存在する。Kontakt PlayerはKontaktの機能制限版で、KONTAKT Factory Libraryは付属しない。

NKS(Native Kontrol Standard)について

KontaktのLibrariesで読み込める音源のパッケージをよくよく見ると「NKS-ready」などと記載されていることがある。NKSとは「Native Kontrol Standard」の略称だ。なお、Kontaktのファイル拡張子は「.nki」(おそらく「Native Kontrol Instruments」の略)なので、そちらも合わせて覚えておこう。

ライブラリのインストール方法

NKSに対応しているライブラリはNative Accessアプリからインストールする(NATIVE INSTRUMENTS社製のライブラリは「Not installed」に直接表示され、サードパーティ製のライブラリの場合は先に「Add a serial」からシリアルを入力して「Not installed」に表示する)。

反対に、NKSに対応していないライブラリの場合は、「Libraries」ではなく「Files」から音源を読み込む仕様になっている。「Files」をクリックするとファイル参照のディスプレイに切り替わりので、そこから目的の音を選択すればよい。

「Quick-Load」へのお気に入り登録

ただ、これもまた面倒ではないだろうか?そこでオススメなのが「Quick-Load」機能である。「Quick-Load」はKontakt上に独立して表示されるウィンドウで、よく使う音源を登録しておくと、ファイル参照から毎回ファイルを選択せずに済むショートカット機能だ(「Quick-Load」ウィンドウはKontakt上で右クリックすることで簡単に表示/非表示を切り替え可能)。なお、「Quick-Load」にはファイルだけでなくフォルダごと登録すること、NKSファイルを登録することもできる。

ライブラリの保存先を変更

Kontaktのライブラリは、PC内部のストレージには保存できないほどファイルサイズの大きいものが多い。その場合はNative Accessからインストール場所を外付けSSDなどに簡単に移動させることができる。
Native Access>Installed products>REPAIR>RELOCATEの順にクリックして、目的のディレクトリに変更しよう。

オリジナルの音源を作成可能

Kontaktでは自作の音源を作って使用することもできるようだ。動画では解説されなかったが、興味がある方は色々と検索してみるのもよいかもしれない。

まとめ

Kontaktは生楽器に強いソフトウェアサンプラーで、ラックを組むように音をレイヤーすることで最大64個まで同時に異なる楽器を鳴らすことができる。

出典:【KONTAKT】定番サンプラー NATIVE INSTRUMENTS / KONTAKTを使う上で知っておきたいこと(DAW LESSON様の動画)
https://www.youtube.com/watch?v=TtItkDKg-dI

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