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先ずはPCR検査の拡大が必要なのでは? 「ゲームチェンジャーになるか:COVID-19経口薬パクスロビドが入院・死亡を89%減少」

TONOZUKAです。

日本のコロナ対策は根本的な「PCR検査」が欠如している為、今後海外で主流となるであろう事も日本では行われない、という事が起こってしまう気がしている。

なぜかPCR検査を頑なに拒む医系技官。
感染症村では自らの立場を守る為としか思えない感染対策ばかりが目に付く。

先ずは日本も「PCR検査」が主流とならなくては、経口薬の恩恵を受ける事は難しいのであろうと思ってしまう。


ゲームチェンジャーになるか:COVID-19経口薬パクスロビドが入院・死亡を89%減少

以下引用

2021年11月5日、米ファイザー社から驚くべきプレスリリースがありました1)。約1200人の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者さんが登録されたEPIC-HR臨床試験(第2/3相)の中間解析結果において、経口プロテアーゼ阻害薬パクスロビド(PAXLOVID)が、プラセボと比較して入院あるいは死亡を89%減少させたというものです。まだこの報告は論文化されていませんが、米メルク社のモルヌピラビルで報告された約50%という数値を超える有効性であることから、真のゲームチェンジャーになるのではないかという声も上がっています。

 もちろん、今回の結果はhead to head試験で得られたものではないため、パクスロビドがモルヌピラビルよりも有効であると結論付けられたわけではありません。

EPIC-HR試験において驚異的な成績

 パクスロビドは、米ファイザー社が開発した経口3CLプロテアーゼ阻害薬であるPF-07321332と、HIV治療薬として知られているリトナビルとの合剤です。ウイルスプロテアーゼ阻害薬は、例えばHIVやC型肝炎ウイルスの治療薬としてよく知られています。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)もメインプロテアーゼと呼ばれる3CLプロテアーゼを独自に有しており、パクスロビドのPF-07321332はここを阻害します。

 HIV感染症においては、CYP3A4不活性化薬であるリトナビルを併用することで、既存のプロテアーゼ阻害薬の代謝を遅らせて血中濃度を高めることが可能で、実際に同時併用によってPF-07321332の濃度も高くなることが示されています2)。

 臨床試験では、発症3日以内に投与された患者さんのCOVID-19に起因する28日以内の入院または死亡が、パクスロビド群が0.8%(389人中3人が入院、死亡例はなし)であったのに対し、プラセボ群は7.0%(385人中27人が入院、その後7人が死亡)という結果でした(89%のリスク減少、P<0.0001)。発症5日以内に投与された集団においても、同様の効果が確認されました。1881人の安全性コホートにおいて、パクスロビド群およびプラセボ群の有害事象は19%および21%で、臨床試験中止に至った有害事象はそれぞれ2.1%、4.1%でした。

ハイリスク軽症例に期待

 今回の臨床試験は、米メルク社のモルヌピラビルと同じく、60歳以上の高齢者や重症化リスクがあるCOVID-19患者に対象が限定されていることから、得られた結果が全ての感染者に適用されるわけではありません。EPIC-HR研究は、酸素飽和度92%未満のCOVID-19症例を除外対象としており、中等症II以上は適応外です。また、本研究はワクチン未接種者を対象としており、ワクチン接種者に対するブレイクスルー感染に医学的メリットがあるのかは明らかではありません。

 3CLプロテアーゼ阻害薬については、米ファイザー社で過去、SARS用にPF-00835231というものが開発されていて、今回はそれから改良を加えたものにリトナビルを併用した形になります。過去の経験が生かされていることは間違いありません。

プロテアーゼ阻害薬の良いところは、HIV感染症やC型肝炎において慣れた薬剤でもあり、モルヌピラビルで少し懸念されているようなウイルス変異を惹起する不安がない点です。塩野義製薬が開発中のCOVID-19治療薬S-217622も2021年9月末から臨床試験が実施されていますが、これも3CLプロテアーゼ阻害薬です。

 既に使用されているリトナビルと同じように、併用禁忌薬には注意を払わねばなりません。中にはジアゼパムトリアゾラムのように実臨床で多く処方されている薬剤もあることから、投与前に併用禁忌をチェックしておく必要があります。


(参考文献)
1) PFIZER’S NOVEL COVID-19 ORAL ANTIVIRAL TREATMENT CANDIDATE REDUCED RISK OF HOSPITALIZATION OR DEATH BY 89% IN INTERIM ANALYSIS OF PHASE 2/3 EPIC-HR STUDY (https://www.pfizer.com/news/press-release/press-release-detail/pfizers-novel-covid-19-oral-antiviral-treatment-candidate)

2) Owen DR, et al. An oral SARS-CoV-2 Mpro inhibitor clinical candidate for the treatment of COVID-19. Science. 2021 Nov 2;eabl4784.




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