ゴジラ対メガロ
正月のテレビ番組はどれも下らないので、DVDで映画でもと思い、この『ゴジラ対メガロ』を観る事にした。
特撮シーンは使いまわしが多く、女性出演者が一人もいないうえに、ジェットジャガーが正義の意思で巨大化するのが変と散々な言われ方をしているが、まさにその通りの反面、やはり面白い部分もある。
正義の意思で巨大化したジェットジャガーも武器は何もないので、おのれの体一つで立ち向かわねばならないのだが、メガロ相手に善戦するしゴジラの支援を得る事にはなるが、ゴジラより出番も多いし目立っている。何よりも最終的には勝っている。
また人間ドラマも、敵役の大月ウルフがチョイ役に雑に殺されてしまうシーンや敵のバイクとのカーチェイスも見どころであり笑いどころでもある。主演の佐々木勝彦のオーディオコメンタリーによると、収支的にはやや黒字でボーナスが出されたり、東欧から映画出演のオファーやファンレターも来たそうである。
そういう映画なので、最初からコケにした態度を取らずにもうちょっと客観的に観てもらえればイイと思っている。特定の芸能事務所やプロデューサーや広告代理店のゴリ押し戦略丸出しの話題作よりははるかに楽しめる作品なのは間違いない。
女性出演者がいないという批判も、ある高名な映画評論家の「女のいない映画に駄作なし」という言葉を贈ろう。